たぬき汁のつくりかた　『狸蕎麦全集』より抜粋

たぬき汁のつくりかた
たぬき汁のつくりかた　 『狸蕎麦全集』外伝より抜粋
一　やまいもをふぐりっぽく切って揚げる
二　黒がんもも同じく二度揚げ
三　くわいも同じように揚げる
四　掃湯みそ汁（すり身で味をとる）に一、二、三をいれ、てんかす、松島あげをのせる
五　乾燥ネギか乾燥クワンソウ散らす

たぬき汁のつくりかた　　『狸粉微塵帳』より抜粋

一　ばけものから逃げずにいったんばけものに食われる
二　そのばけものの胃袋まで転がる
三　そこで自活しながら様子を探る
四　そこの豆腸、石腸、睾丸、百尋、千尋、皮などを削ってばけものを殺さず脱出する
五　持って帰った皮に湯をかけたのに、豆腸、石腸、睾丸、百尋などを根性揚げにしてのせる
六　その皮湯揚げと根性揚げをたぬ酢味噌とがんだれと一緒に食べながら、根性のあるこんにゃくでひと休みする

たぬき汁のつくりかた　　『雪地駄虎明本』より抜粋
一残り雪に混じる花々を集める
二こてり鳥の名残り鳴きを障子とともに聞く
三集めた花と聞き吸いた障子をまとめ箸戴揚げと足跡揚げにする
四ことさら白い射水蕎麦を茹でて雪を混ぜて玄関に置く
五二歩鳥と三歩鳥に喰わせる
六彼らを闘わせる
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