あなたの作品に他の作品との違いはあるか
定番的な話を作れるようになっても、それだけでは足りません。
他の作品との違いがなければ、読んでもらうのは難しいです。
今回の話題はやや上級者向けで、「他の作品との違いをどう作るか」という話です。
普通の話を作れるようになったら
何作か書いていれば、普通の話は作れるようになると思います。
それは素晴らしいことなのですが、それだけではどうしようもないのも確かなことです。
厳しいことを言えば、普通の話はいくらでもあるので、あなたの作品を選ぶ理由にはならないからです。
普通の話を作れるようになったら、次は、他の作品とどう違わせるかを考え始める頃合いです。
違いを作るのは、言ってみれば、手を上げて「これを読んで!」と読者に訴えるようなものでしょう。
手を上げないままだと、当てられる確率はかなり低いです。
ですから、違いを作るのは、選ばれるためにとても重要なことなのです。
違いをつくる
違いというのは簡単に言うと、作品の特徴のことです。
作品の特徴は、まずは以下くらいを念頭に置いて考えるといいです。
一目でわかる
一点突破
それぞれ簡単に見ていきましょう。
1.一目でわかる
特徴は一目でわかる必要があります。
すぐに分からなければ、それは特徴ではありません。
特徴とは、よく読まないとわからないようなものではなく、ぱっと見てすぐにわかるようなものです。
ですから、ごく単純に言うと、違いを作るには、
タイトルに特徴的なワードを入れる
のが最初の一歩になります。
タイトルに特徴的なワードが入っていれば、一目見てわかるからです。
なんでもいいので、タイトルに変なワードを入れることから始めるといいです。
変なワードを入れるなら、もちろん内容もそれに沿って変える必要があります。
2.一点突破
2つ目は一点突破を意識することです。
複数の特徴を持たせることもありますが、最初は一点から考えた方がいいでしょう。
その方が考えやすく、また特徴も強くなるからです。
それに、いくつもつけると、どれが特徴なのかよくわからなくなります。
たとえばポテトチップスの新しい味として、辛子マヨネーズ明太子ソーストムヤムクン風味えびちり海鮮ワインビネガーXO醤スペシャル、などとすると、何が何だかわかりません。
シンプルに一点か、多くても二点くらいで考えるといいです。
一番良くないのは、弱い特徴をいくつもつけることです。
薄味をいくつ重ねても、味が混ざって、よけい曖昧になるだけです。
それなら一つでいいので、濃い味をつけましょう。
実際に考えてみる
では、実際に例を出して考えていきます。
前回使ったあらすじを見てみましょう。
せっかくなので、ChatGPTにタイトル案を出してもらいました。
うーん、平凡ですね。
この中で、作品の特徴として使えるかもしれないワードは
聖なるレシピ
世界を変える
くらいでしょうか。
最初は意識を変えるためにも、もっと変なワードを考えた方がいいです。
あらすじにはないワードを入れてしまってもいいでしょう。
「一目でわかる」「一点突破」を念頭に考えていきます。
例を出すのは難しいのですが、たとえば、
腹ぺこ王子と夜食聖女
3分間聖女クッキング
王子御用達、聖女食堂
聖女女将のまかないご飯
ラーメン聖女伝説
深夜の飯テロ聖女
異世界チャルメラ聖女
お忍び王子と屋台の聖女
異世界ファーストフード王都一号店
などといった変なワードを出してみるといいです。
突拍子もないワードを出してから、常識的なものに直していけばいいでしょう。
まずは、目立つことを意識してみてください。
それが手を上げることです。
だいたいは悪目立ちになりますし、あざとく見えるものですが、読んで欲しいなら、手を上げる勇気が必要です。
「あの○○」と言われるのが最高
これはタイトルだけの話ではありませんが、最高なのは、あなたの作品が「あの○○」と言われることです。
「ああ、あのチャルメラ聖女ね」
「あの飯テロ聖女ってやつでしょ?」
こうやって人の口に上るには、強いワードが必要だとわかると思います。
ワードになっていないと、話題にしにくいからです。
「あの○○」と言われるようなら、すでに人気作だと言えるでしょう。
このように言われることが、目指すべきゴールだと言ってもいいですね。
まずは平凡で普通のタイトルをやめ、一目でわかる特徴的なワードを一つだけ入れるところから始めるといいです。
何度も同じことを言いますが、手を上げない限り、誰も当ててはくれません。
当てられるのを待っていないで、勇気を出して手を上げましょう。
手を上げれば気づく人が増え、あなたの作品の読者は確実に増えます。
今回のまとめ
「他の作品との違いをどう作るか」という話でした。
普通の話を作れても、読んではもらえない
他の作品との違いを作り、目立つことを意識する
違い=作品の特徴
特徴をつけるときに念頭に置くこと
一目でわかるようにする
一点突破する
あの○○と言われれば大成功
そのためには話題にできる強いワードが必要勇気を出して手を上げよう
作家志望で上級者の方は、すでに良い作品をたくさん書いていると思います。
ですから後は、多くの人に気づいてもらえるだけでいいのですね。
そのためには、多少あざとくても、目立つことを考えるのが手っ取り早いです。
それではまたくまー。
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