お勉強236:ASCO-GI2022 日本からOral!

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/search/cancer/news/202201/573640.html

https://report.gi-cancer.net/gisympo2022/articles/9.html

GALAXY study in CIRCULATE-Japan.

大腸癌での
DNA (ctDNA)-based molecular residual disease (MRD)
を使ってアジュバントの効果を見る、というのが主旨のよう。

対照群は
116 pStage I, 478 pStage II, 503 pStage III, and 268 oligomet resectable pStage IV
(オリゴメタの人は16%ネオアジュバントケモを受けている)

とりあえず手術後4W→12Wで
DNA (ctDNA)-based molecular residual disease (MRD)で分離してそれぞれの
6ヶ月時点でのDFSが

negative→negative 98%
negative→positive 59%
positive→negative 100%
positive→positive 45%

と綺麗に層別化、とくに最後の二つの比較でのHRは52.3という
とんでもない数字。

4週の時点でMRDがpositiveの人で
アジュバントの化学療法を受けた人では
あきらかにアジュバントの化学療法を受けた人が
MRDが陰性になる。24週の時点でも同様

そして、4週の時点でMRD陽性群では
アジュバントによって優位に6ヶ月DFSが改善する
(一般的に迷うhigh risk StageIIでも改善が見られた)
ちなみにHRは0.15とこれも大差

逆に4週時点でnegativeならアジュバントで差がつかない。

このMRDでアジュバントを決める、という試験が走っているそうです。

この辺りは詳しくないのですが、
いわゆるリキッドバイオプシーだけでなく、
治療選択の部分にもctDNAが絡んでくる時代が来ています。
個人的にはCRというのがなかなか決めにくい直腸がんのW&Wとか
肺がんのCRTの部分で、使えるようになるといいと思うのですが、
全てのがんで、必ずしもctDNAが検出できるわけでも無いようで
(特に早期がん)なかなか難しい問題でもあるようです。

CRTでもこのレベルの試験をやってほしいところではあります。

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