お勉強442:PSMA-PETでサルベージRTの方針は変わるか?

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38290964/


前立腺がん術後の
サルベージ放射線治療を行う際に
PSMA-PETを撮ることで、どれくらいの影響があるか?

期間としては2018年9月から2020年8月の間
PSMA-PET群:n=103、対照群:n=90での研究。
前向きランダム化比較試験。
結論から言うと1/3ぐらい変わるよう。

PSMA以外の画像診断はOK(fluciclovine-PET含む)

PSMA-PET群 102/103 コントロール群 76/90で
SRTが行われた
(コントロール群の除外の理由は他施設でPSMA-PETを受けた
 というのが一番多い…)

PSAの中央値は
コントロール群で0.30ng/ml
PSMA-PET群で0.23ng/ml
コントロール群で43%にfluciclovine-PETが使用された。
CTは37% 骨シンチは20% MRIは28% 22/76は画像診断なし(!)
コントロール群のほうがpN1が多い

PSMA-PETにより38/102例(37%)に再発発見。
骨盤外(M1)が102例中9例(9%)、
骨盤内LN(N1、局所再発の有無にかかわらず)では16/102例(16%)
前立腺窩のみでは13/102例(13%)
PSMA-PETで直腸がんが見つかった人が1人いたとのこと

コントロール群(22%[17/76])と
PSMA-PET群(45%[46/102])との間で、
大きな変化の頻度に23%の差
(95%信頼区間[CI]9-35%、p = 0.002)があった

PSMA-PET群における主要な変化のうち、
33/46例(72%)がPSMA-PETに関連すると考えられた。
対照群(76例中9例[12%])と介入群(30/102例[29%])の間で、
治療のエスカレーション頻度に
17.6%の差(95%CI 5.4-28.5%、p = 0.005)があった。

治療のde-escalationは対照群で76例中8例(10.5%)、
PSMA-PET群で102例中12例(11.8%)、102例中4例(3.9%)であった。

PSMA-PET所見が33/102例(33%)の患者でSRT計画に影響
これが結果(OS/PFS)にどれくらい結びつくか追って報告とのこと
※5年の非生化学的再発がプライマリーエンドポイントらしい
(今までの成績としては5年の生化学的再発なしが60~85%程度とのこと)


RP/RT後のサルベージについてのTIPs
参考になります


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?