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コネドミ日記|0423-24

0423 晴れ
少し肌寒い。8:30起床。
妻はまだ起きてこない。友人の本を読む。
本当にすごい。きちんと評価されて、彼はこれから世間に見つかっていくんだ。見つけたのはおれが最初だってでかい声で言いたい。そんなことをしても仕方ないんだけど。

買い物をしたらくたびれてしまってお昼寝。
目が覚めるとラックの植物たちに夕陽が当たっていて、部屋の空気がぼんやりしていた。

妻と約束のカラオケに行く。久々に大きな声を出した。歌うことが久々だったから筋肉がうまく動かなくて、でもそれはそれで楽しい感じ。

村上春樹「一人称単数」を読む。クリームの中のクリーム。そう、クリームの中のクリームだ。



0424 晴れ
今日も肌寒い。昨夜本を読みすぎて、起きるのが辛かった。スヌーズを何度も止め、あと5分を4回繰り返した。急いで準備をする。こういう時の方が頭がクリアなのはなんでだろう。

一晩寝たら友人の小説が消化できてきていた。思ったことはこんな小説は自分には書けないということだ。これが正解なのであればおれには無理だ。でもきっと正解なんてない。だから大丈夫。

友人の嫌いなものがたくさん書いてあって、それはぼくも批判の側に立つこともあって、かなり辛かった。でも彼にもそういう感情があるのはとてもとても勇気のでることでもあるなぁと。

高校時代から天才だと思っていて、彼と僕の間には何か壁のようなものがあって、それを踏み越える勇気はなかった。けどこうやって、小説を通して、少しその壁みたいなものは薄まった気がする。それでわかったのはたぶん、その壁も作っていたのは自分だと思う。

そういえば以前親知らずが痛んで、歯医者に行った時のことを思い出した。そのときの歯医者さんが「歯医者とは縁がない歯ですねぇ」という。

ぼくは『歯医者に通っていない汚い歯』、なのか『歯医者に通う必要のない綺麗な歯』なのかが判別がつかなかった。今思えば後者、褒め言葉として伝えてくれていたのだと思う。その返事に僕は「あ、去年親知らずは抜いたんですけどね」と答えた。割とベストなんじゃないかな。なんだこの話。

村上春樹「一人称単数」を読み終える。なんかこう、つかみどころがなく、ふわふわしていて、訳がわからない。
ぼくがいる生きる、辛い、救う。みたいな次元で生きていないのだろうと思う。ふわっとしていて、訳がわからなくて、しっかりと自分の中で解釈ができない、そういう状態をぼくは「つまらない」と理解していたけれど、少し大人になったのか「それもおもしろい」と感じることができた。

村上春樹は高尚だとか、純文学だとかで、なんだか僕にはわからない気がしていたけれど(もちろんわからないままなんだけど)今回は体験することができた。五感で捉えることができた。脳みそは意外と必要なかったのかもしれない。

村上春樹、初心者おすすめ本ある方教えてください

それではまた。

○読んだ本
 ・『一人称単数』村上春樹
 ・『しかもフタが無い』ヨシタケシンスケ
 ・『うるうの朝顔』水庭れん

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