鉄板焼きの店は、「全国グルメ店」のアンケートで、上位に推薦していただき、雑誌やテレビの放映などの影響で開店前には長蛇の列ができ嬉しい悲鳴でした。

10人余りの男子スタッフはキビキビと仕事かたずけ、愛想もよかったので、女性のグループに人気でした。

喫茶店とこの店は若い人のパワーで生まれ変わることができました。

みんなで旅行に行ったり食事をしたり、家族のようなにぎやかさで、子供たちもその時は参加して、可愛がってもらいました。息子は東京の高校に通うために上京し、長い休みの時だけ帰省しましたが、帰ってくるごとに、身長も伸び、顔立ちも少しはしっかりしてきたようで、彼は彼なりにいろんなことに悩みつつも、自分の道を切り開いているようでした。

甘えん坊で、恥ずかしがり屋の娘は、中学生になり当時の弱々しい表情が、懐かしいくらい活発になりました。「親がなくても子は育つ！」仕事のことで頭がいっぱいな私の元から、徐々に巣立ちの準備をしている二人を頼もしく思える時期になってきました。

大学に入るまで、もうひと頑張り。自分の体に異変があることも気が付かず、疲れて這うように帰宅することもありましたが、気持ちは先へと向かうばかりで、置いてけぼりの体がそこにはありました。

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