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vol90 いま、景気って良くなってるの?

                             2024年2月


金融ソリューションチームコラムの第90弾をお届けいたします。



日経平均株価の最高値更新が大きな話題となっています。
また、内閣府が発表する景気動向指数は9か月連続で「改善」(基調判断)だそうです。
このように日々のニュースでは、株価上昇・賃上げ要請・インバウンド需要など「景気改善」の話題が出ています。
しかしながら、身の回りでは物価高騰・賃上げの鈍さなど「景気改善」は感じにくい空気です。

毎年、日経リサーチでは郵送による世論調査を実施しています。
日本全体の意識変化の把握を目的としていますが、今回は「景気」に関連したデータを紹介いたします。

Q,あなたの身の回りの景気は1年前に比べて良くなっていると思いますか。悪くなっていると思いますか。

      2018年⇒22年⇒23年の推移
良くなった 12 ⇒ 7  ⇒ 13
悪くなった 30 ⇒ 66 ⇒ 57 

Q. あなたの所有している土地や株式などの資産価値は今後半年間でどのように変わると思いますか。(数字は%)

    2018年⇒22年⇒23年の推移
増える 5  ⇒ 7  ⇒ 11
減る  30 ⇒ 36 ⇒ 25 



18~22年の5年で「景気が悪くなった」という回答は2倍以上に激増しました。
コロナがその意識を押し上げたのだと容易に想像できます。
しかし23年になると「悪くなった」という回答が減りました。

圧倒的に増加している「景気悪い」という回答の中でも、「景気が悪くはない」「良くなった」という意識を持つ人が増えつつあるようです。
土地や株式など所有する資産価値が高まったことも要因の一つでしょう。

「景気」を判断する材料は、金融政策、株価や為替、自分の資産、身の回りの物価などと十人十色です。

「景気」「金融」関連の情報・ニュースは不安を与える内容も多く、お客さまは色々な情報で頭がいっぱいのまま相談に来ることもあります。
正しく情報を見極める力を付けるためのサポートは今、金融機関の方々に求められているサービスであると考えます




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■今週の執筆者■
瀬川 知波(ソリューション本部 アカウント第1部)

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日経リサーチ 金融ソリューションチーム finsol@nikkei-r.co.jp
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