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Vol. 79 郵送調査回収率向上策

                           (2023年6月)

金融ソリューションチームコラムの第79弾をお届けいたします。


今回は郵送調査について、回収率をあげるための策をいくつかご紹介させていただきます。
対象者が郵送物の封を開けるきっかけづくり」「対象者の負荷を減らす試み」の2点がポイントです。

■■対象者が郵送物の封を開けるきっかけづくり

【1】先付け謝礼

調査依頼時に『先付け』として謝礼をお送りすることが効果的です。
その際には「角封筒かつボールペン同封」で送ることをお勧めしております。

・角封筒
他のハガキやダイレクトメール・封筒(一般的な郵送用封筒は長3封筒が多い)などと大きさが異なるので目につきやすいです。
また調査票(主にA4サイズ)を折らずに送付できます。対象者も封筒から取り出しやすく、折り目がなくページをめくりやすいというメリットがあります。

・ボールペン
対象者の手元に届いた際封筒に厚みが出るので、何が入っているか確かめるために開封してもらいやすいです。
また筆記用具を探す手間がなく、そのまま調査回答をすることができます。
ボールペンだけでなく、ノベルティ等も有効と考えております。


【2】フォローハガキ・フォローコールを行う

調査票を発送した対象者の中から未回答者に限って、調査依頼の督促を行うことも有効な手段です。
ハガキは印刷代・郵券費など比較的そこまで高くならずに済むので、コスト面でもおすすめです。
弊社の世論調査では、フォローハガキをよく実施いたします。
BtoB調査は、対象となるリストに限りがあり、できるだけ多くの回答をもらうため、フォローハガキだけでなく電話によるフォローも実施しています。


■■ 対象者の負荷を減らす試み

【1】調査票のページ数を減らす

対象者の負荷を下げるために、調査票のボリュームを減らすことも手段の一つです。
弊社実施の調査でも、設問数を30問程度から半分の15問程度に減らしたところ、回収率が5%増加した事例がございます。
設問がシンプルになるため、データも絞られ、扱いやすくなる・データを確認する作業が減らせるなどのメリットもございますが、分析の幅が多少限定的になる可能性もございます。


対象者の特性や調査の内容によって、効果的な策は異なりますが、色々な条件が組み合わさることで回収率が大きく上昇する可能性もございます。
弊社でも引き続き更なる効果的な策がないか、検証を続けております。
もしお悩みの方がいればお気軽にお問い合わせください。


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■今週の執筆者■
久保田 紗知(ソリューション本部 アカウント第1部)

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