【毎週ショートショートnote】「アナログ巌流島」
↑↑コチラのお題「アナログ巌流島」を書いてみました。
アナログ巌流島@203X年
ミキはアナログ巌流島を見終えて上映会場から外に出た。
すぐに、片方の目が銀髪で隠れている男子から声をかけられた。
顔見知りだ。
男子は、CGを使わない映像を初めて見たと興奮している。
役者さんも人間なんだよ、と言うと、目を丸くして驚いていた。
男子の後ろから、膝くらいまで伸びるツインテールの女子がひょっこり現れた。
やはり初めて見たらしく、すごく興奮していた。
特撮って言うんだよ、と、教えてあげると、女子は目をキラキラ輝かせて、今度いろいろ聞かせてと言った。
女子ごしに、遠くから茶色のクマが走ってくるのが見えた。
男子が遅いよー、と言うと、クマは残業が長引いちゃって、と汗を激しく飛び散らかしながら話していた。
ミキは、私はもう帰るねと告げると、男子と女子はこれから外に出てデイリーイベントをすると言った。
クマもついていくそうだ。
ミキは、3人に別れを告げると、ログアウトのボタンを押し、VRグラスを置いた。
「さて、明日は子ども会で巌流島の紙芝居の読み聞かせだ。この時代のアナログ爺さんは大忙しだ」
と呟いてバスルームへ向かった。
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