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カジカガエル 中禅寺湖

Hi!   空nyan!中禅寺湖の畔から美しい鳴き声が、ヒュルヒュルヒュルル゙ルーと、あちらこちらから聞こえてくる。口笛や鈴を転がすような響きの主は、カジカガエルだ。普通は流れのある清らかな川で鳴いているが、静かな中禅寺湖からも聞こえてくる。
近寄る足音や人影にはとても敏感で、警戒して石の下に潜り込んで鳴かなくなる。静かに待っていると、のどを大きく膨らませて高くきれいな声で鳴いてくれる。近寄って聞いてみると、遠くでは聞こえないようなグルッグルッという声も加えて鳴いているようだ。
普段は近くの森に生息していて、毎年春に水辺に集まって鳴くから、私たちも姿を見ることができる。
万葉集に「ーかはづ鳴く瀬のさやけくあるらむ」などと詠まれていて、その「かはづ」はカジカガエル(河鹿蛙)を指しているとされている。また、江戸時代には「河鹿籠」で飼育して、鳴き声を楽しんでいたらしい。

岩にいる様子を見てみよう。すべての指先に吸盤があり、水の流れや打ち寄せる波などにはまったく動じない。
暗くなって鳴くだけではなく、日中にも鳴いている。
鳥や動物に居場所が分かってしまうのだから、恋のアピールは命がけだ。
It is dangerous for kajika frogs to croak during the day.

のどを膨らませて鳴くカジカガエル
   © nishiki atsushi
波の打ち寄せる岩の上で ©nishiki atsushi
水中の石の隙間にカジカガエルの卵塊


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