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オオワシは来季も中禅寺湖に来るだろうか

寒い季節になると、オオワシ(大鷲)の中禅寺湖への飛来情報が気になってしまう。
今季は雨不足の影響で、中禅寺湖の湖岸は極端に後退し、中禅寺湖から流れ落ちる華厳ノ滝では、水量調節や夜間停止などの対策がとられている。そして、湖の変化に伴うかのように、オオワシは観察ポイントの菖蒲ヶ浜には、ほとんど現れていない。
オオワシは、中禅寺湖の西に位置する千手ヶ浜や西ノ湖で、昨年の11月や12月に目撃情報があり、飛来していることは確かだ。今は餌を求めて一つ山を越えた足尾方面を飛んでいるのかもしれない。
春が近づくと、猛禽類の王者の風格をもつオオワシは北に帰るから、来季も変わらずに奥日光に飛来するよう願うことになる。

2024.2月28日の華厳ノ滝頂上部(雪が積もっている)と落下境界部分。このように、水不足で滝の水は止められていたが、その後、3月に入ると水は流れた。©nishiki atsushi
例年ならオオワシは、菖蒲ヶ浜に飛来して、枯れ木の先などで中禅寺湖を見やるが、今年はあまり姿を見かけない。©nishiki atsushi
オオワシは日本では最大の鳥(全長約90cm)で、目が鋭く、黄橙色の嘴は盛り上がりながら湾曲している。©nishiki atsushi
オオワシは翼を伸ばすと2mを優に超え、白く大きな尾羽をくさび形に広げて飛び上がる。©nishiki atsushi
降る雪のなか悠々と飛ぶ。©nishiki atsushi
Oh, I'm horribly sorry. ©nishiki atsushi

北海道・道東には、流氷の季節になるとオオワシやオジロワシが北方から渡って来る。同時に、中禅寺湖や涸沼、諏訪湖、琵琶湖などにも少数のオオワシが飛来して越冬する。
本州で貴重な海ワシを見ることができるのは有り難いことだし、同じ個体が中禅寺湖やそれぞれの場所に必ず来るのも不思議だと思う。さらに、若鳥が悠々と飛んでいるのを見ると希望が湧いてくる。

オオワシの若鳥は、成鳥のような白と黒の明確な対比はなく、まだら模様で、完全な成鳥羽までは6年ほどかかると言われている。©nishiki atsushi

空nyan! オオワシは極寒のロシア極東で繁殖する希少種だから、日本で越冬する姿を毎年観察できるのは本当に幸せだ。
May this happiness last forever.


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