渋谷www xでみたindigo la End「PULSATE」

indigo la Endのニューアルバム『PULSATE』発売に合わせて、5/8渋谷www xで行われたニューアルバムのタイトルを冠したindigo la Endのライブレポを改めて書いてみる。

時間は遡り、5/8のライブのアンコール最後の曲は「名もなきハッピーエンド」が演奏された。周りが盛り上がる中で僕は泣いていた。知らないうちに泣いていた。ただひたすらに泣いていた。この曲をwww xでアンコールの最後にやることこそが彼らの今までを全て背負っている感じがしたからだ。

もっと時間を遡ろう。2013年indigo la Endはインディーズでまだゲスの極み乙女。も川谷絵音自身も今ほど有名でない頃。彼らは比較的新しいライブハウス渋谷wwwでライブをした。『indigo la End 名もなきハッピーエンド~東京編~』とタイトルをつけられたツアーは「名もなきハッピーエンド」が収録された「幸せな街路樹e.p.」のリリースライブだった。このCDはライブ会場限定発売で、このライブに来ないと買えないCDだった。

この日のライブ、絵音さんはMCでライブ当日CDを買った人には終演後メンバー全員がサインすると突然言った。これを受けて、急遽サイン会が開催されることとなった。ライブ終了後、当然のようにライブに来ていた観客はほぼ全員サイン会に並び、ライブ後1時間ほどメンバーは急遽サイン対応をしていた。僕は後ろの方にならんでいたため、メンバーにたどり着く頃には、その頃のメンバー絵音さん、長田さん、オオタさんは疲れ切っていた。そして、僕自身も並び疲れていたから、あまり何を話したかは覚えていない。ただ、その時にサインしてもらったCDは今でも大切に持っている。

それから5年後、渋谷からはパルコがなくなり、公園通りという名前だけが残った。渋谷wwwの隣には渋谷www xというライブハウスが出来た。そのライブハウスでやったライブが今回の『PULSATE』だ。そこで最後の最後に演奏された曲が、「名もなきハッピーエンド」。しかもMVで使用し、2013年のリリースライブでも活用していた青いギターを使っての演奏だった。

イントロが始まった瞬間、涙が止まらなくなった。この5年間はindigo la Endというバンドは、あまりにも山あり谷ありだった。川谷絵音の個人の問題からゲスの極み乙女。のブレイク、indigoはメンバーチェンジ、そして、女性コーラスを基本とした楽曲編成の変更などさまざまなことがあった。

「名もなきハッピーエンド」を聞きながら、正直なところあの頃2013年の渋谷wwwに見に来ていたお客さんたちは今のindigo la Endを見ているだろうか?と考えていた。あの誰一人として、サビでも手をあげない、モッシュなんで起こる訳がない、それでもインディゴが好きでたまらなくてライブに来ていたお客さんは今の何を聴いているだろうか?

あの頃に僕らが好きだったインディゴはもう見ることはできないと個人的には思っている。今回のライブを見て、彼らが昔とは違う方向性を目指していることを核心させられた。そんなことを見せつけられて、ただ、悲しかった。 


ライブ終わり、物販に長田さんと後鳥さんが出来てきた。2013年のライブの物販に全員が出てきて行ったサイン会を思い出した。そのころはオオタさんがいた。僕はたまらなくなって、それまで大して興味もなかったグッズの物販に並び、カーティスに話しかけた。「長田さん、渋谷wwwでライブ後に急遽やったサイン会に参加していました!」「めっちゃ懐かしいw」「しかもかなり前のTシャツ着てるじゃん」「これからも応援してます!」

思わず言ってしまった。けれども、昔好きだった方向性でなくても、これからも応援していますという気持ちはやはり変わらない。

indigo la Endが「名もなきハッピーエンド」にたどり着けるまで、応援しています。

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