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美しい街、盛岡(前編)

今年も無事盛岡に行けた!毎年一人旅だったけど、今年は初めて友人のなかむらおせんたくさんと一緒に。盛岡という街の魅力をひとと分かち合うことができて嬉しい。

盛岡はNYタイムズの「いま行くべき世界の旅行先第2位」に選ばれるなどついに世界に見つかってしまったわけだが、相変わらず美しい街だった。

一日目、到着してすぐにお昼ごはんの店へ向かう。穏やかな流れの中津川沿いを、紅葉した街路樹から漏れる木漏れ日をいっぱいに浴びながら歩く。もうこれだけで心の洗濯。ありがたいね…。

お昼は、おせんたくさんが調べてくれた「くふや」で。この昼食が素晴らしかった!

この日は「きのこ御膳4,500円」の一択。店内は撮影禁止(※お料理のみok)で、骨董品が並ぶ。

きのこづくしのお重と、塩むすび、9種のきのこと地鶏のスープ。どれも美しい骨董に盛られていて、滋味深いおいしさ。

一切のBGMのない静謐な空間では、店主である高齢のご夫妻の話し声と、包丁の音が時々聞こえるくらい。こんなにゆっくりしみじみとごはんを食べたのはいつぶりだろう。

やかんから入れてくれる「普通のほうじ茶」がとってもおいしかった。曇りひとつないグラスと茶托も清々しい。丁寧で実直な仕事の積み重ねが作っている味だなあ。

会計時に、奥様が「『くふや』と書いて、『くうや』と読みます」と言って渡してくれたお店のステッカーには、「Eating gallery」とある。中のメッセージに痺れた。

ロマンスグレーの髪をベリーショートにして、真っ赤なリップをきりっと引いて背筋の伸びた奥様、かっこいいおばあさんだった。

紺屋町を歩いてふかくさに向かう。BOOKNERDに寄ったり、レトロな建物に奪われたりしながら。この道も大好き。

関口屋さんが秋仕様に
紅茶の店しゅんの前に、近所のおばあちゃまが作ってくださいました!の言葉と共にフリーのチラシの鍋敷き。
優しい世界すぎるよお〜勘弁してくれ

私の愛する喫茶「ふかくさ」へ。窓辺の特等席が空いた隙に、自席からこそこそ写真をとっていたらマダムが「いま誰もいないんだから、自由に撮っていいのよ」と言ってくれたのでお言葉に甘えて。私にとっては教会のような、祈りの場所に近い。

フルーツヨーグルトの文字がカワイイ

ふかくさの紅茶やケーキを店内で頼んで、目の前の中津川で楽しめるというサービスもあるんだとか。最高すぎるな。

目の前の中津川に降りて、キャリアの話などをする。人はなぜ川の前で饒舌になるのだろうか。京都の鴨川でもあった現象だ。

おせんたくさんと私は同郷なのだが、同郷の大河川はあまりに雄々しく荒々しく、こんな川の近くで語らうなどと想像もつかないよね…と話す。人間の営みには大河川が必要だけれど、一個人の人生にはほとりで語らえるほどの穏やかな川も欲しいな。

夜ごはんは駅前の店を予約していた。盛岡の大通りを歩きながら向かう。レトロなネオンなどを見ながら歩くのが楽しい。

夜ごはんはずっと気になっていた吉浜食堂!漁師さんが営む店とあって、海鮮料理が豊富。立派な雲丹を食べたり、お刺身をもりもり食べるなどした。ソフトドリンクメニューが豊富な時点で推せる。

たらふく食べて、ホテルに戻って温泉とサウナをキメて就寝。

ホテルは「THE MANZARIUM」に宿泊。コンセプトルームがあり、一日目はジャズピアニストの秋吉敏子コラボルームに。立派なレコードプレイヤーと名盤が部屋にあり、いつでもレコードが聴ける。

長くなってしまったので、後編は後日。

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