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「劇場版おっさんずラブ Love or Dead」について、927以後、改めて考えた。

■はじめに

こんにちは。
最近はおラブのことばかり書いてしまいます。230です。

927以降、私たちオタクは分断されました。
ITS肯定派、ITS否定派の2種類ではなく、そこに劇場版賞賛派・劇場版批判派も合わさって、大きく分けると4宗派に分かれています。(よね?)

4宗派みんながいがみ合っているということもないのでしょうが、私はこの状況を見て、改めていま「劇場版おっさんずラブ Love or Dead」について考えてみようと思った次第です。

というのも、私自身が「ITS否定派・劇場版賞賛派」だからです。だったからです。

ITS否定派の中には劇場版批判派の方がかなり多い印象があって、そういう方々の意見をたくさん見ていくうちに私も思うところがあったので、いま改めて、感想を書きたいと思います。

【 ↓ 過去のおラブ関連は、こんなのを書いてます ↓ 】

■927以前の「劇場版おっさんずラブ」

2019年8月23日(金)公開でした。

初日、仕事を休んで15:00の部・舞台挨拶付きのものを見に行きました。

簡潔に言うと、「すっごいよかった!」と思ったんですよね。

基本的に、好きなものに対しては特に「花丸あげちゃうぞ~!」という気持ちで向き合うタイプなので、様々な事情を鑑みて、2時間の中で出来ることとやりたいこと全部やって、オタクのほしいものもちゃんと見せてくれた。ありがとう!と思いました。

・春田さんがメチャメチャ牧のことを好きになっていたので◎
・新キャラの追加も、お二人とも敬意を持って誠実に参加してくれたので◎
・特にジャスはすごい上手だったと思います。世界観にちゃんと溶け込んでくれたので◎
・サウナキャットファイトはちゃんと「パワーアップ」していて、オマージュしてくれることにオタクへの愛を感じて◎
・爆発もやりたかったんでしょう、多少ファンタジーなのは世界観として受け取れる範囲だったので◎
・炎の中、お互いがお互いを好きだと言ってくれたので◎
・浴衣もきんぴらも、作画もお芝居も最高で◎
・最後春田さんからのキスがあった嬉しい、最終回のアンサーが見れて◎
・牧くんが時計を買い替えて前に進んでいて◎

とまあポジティブに受け取っていました。

最終的に9/21の応援上映を最後に、5DEAD止まりでした。
927がなかったらあと何回かは行ってただろうなあ。
お金を払い続けることが怖くなっちゃったんですよね。オタク全体で見れば全然大した数ではないですが、金なし若者にとっては5回も見に行くなんてまあないことなので。。。

9/26に特茶タオルを買ってのんきに喜んでいる私の可哀相なこと。

いま思えば「はるたん」呼びに違和感を覚えて続けていたことが、公式と乖離していくことの予兆だったのかもしれないですね。
牧がんばれ目線で見てるから、「はるたん♡」とは全然ならない。


■927以後の「劇場版おっさんずラブ」

しばらくは「劇場版まではよかったのにな」と思ってましたし、いまも大枠では変わりませんが、最近少しオタクのみなさんと繋がる機会が増えて、劇場版批判派の「論理的なきちんとした感想」を初めてたくさん見たんです。
そしたらどれも一理あると言わざるを得ないと思いました。

・喧嘩が多すぎ。牧の出番少なすぎ。春田と牧の映画じゃないのか。

確かに。もっと仲良く食事や買い物してるとことか「幸せな二人」を見たかった。すれ違いや喧嘩ばかりで辛かったよね。。。冒頭も、牧が直帰しちゃうんじゃなくて、普通にごはんくらい食べに行ってほしかった~!そのあとに「昨日はありがとう♡」なんていう外国人が登場して牧ブチ切れでもよかったでしょう。尺押しちゃうなら、ゆで五郎が狸穴さんの実家で…というくだりはカットでよかった。

・ジャスも狸穴さんもゲイを匂わせて結局ノンケというオチ。

そういわれるとそうだよね…!!!いまだにジャスと春田さんの河原のシーン、どうみても告白しそうだったよねと思う。どういう意味の顔だったんだろう。二人ともノンケというオチが「異性愛が正しいことだ」と言われているようだというのを見てすごい複雑な気持ちになったなあ。確かにそう考えると、これらは最適な演出では決してなかったと十分言える。そういうところは一番大事に、主軸においてほしかった。
ジャスが薫子さんと結婚式したのも蛇足だったかなあ~。春田と牧のは今後見られると思えば平気だったけれど、ここで結婚式のシーン入れたいならマロ蝶じゃないの?!とメチャメチャ思いましたね。。。なぜ新カプにこんないいとこをやらせるんや???????
別にジャスが薫子さんと結婚するのはいいけどね、おめでたいけどね!!

・春田と牧の結婚式、指輪の交換までを描かないのは無責任。

そして一番はこれ。この先があるなら、そこで丁寧に描いてくれる可能性のあるうちは、私は全然いいと思ってました。
余白はしばらくこちらで想像してもいいし、明らかに変なことされるより全然よい!大丈夫だよ!結婚する方向ね!!!くらいに捉えていたら、ツイッターに捕捉画像がアップされ、数時間後にITSが発表されました。
ふたりの幸せな姿が、限りなく遠くに行ってしまった瞬間でした。
これを受けて、批判派の方のご意見に触れて、「確かに花丸はあげられへんな」と思ってしまいました。
「創作の中でくらい、もっと先をみせてほしかった。同性ではこの先はないよと言われているようで辛かった」というのを見て私も本当に辛い気持ちになった。おラブがLGBTQの人を傷つけるなんて、すごく悲しいことです。


■劇場版をどう捉えていくのか、おわりに

ITS肯定派の人は、特に深く考えずに肯定!という方も大勢いるのでしょうが、「大好きなものを否定することが出来ない」という気持ちもあるのかなと、ちょっと思いました。

いや、ITSのやり方は全部地獄オブ地獄ですけどね。
それは変わりません。

でも劇場版までは、最終巻としては未熟だけれど、続編としては良作だと思いたいです。最終巻としては間違いなく未熟です。だから、あれで最後だと言われても、私の中では「おっさんずラブ」は未完なのです。

これで終わりだなんて言わないでください。あ~泣きそう。

公式は、ここまでの浅薄な事業計画を反省し、何年かかってもいいので、私たちの天空不動産をどうか返してください。わんだほうを返してください。

春田と牧が結婚して、同性カップルがどんな風にこの時代を生きていくのか。ちずがどんな会社を起業するのか。マロと蝶子さんはどんな家に住むのか。まだまだ見ていないものがありすぎます。

あれが天空不動産の卒業制作だということは、私は認められません。

劇場版の円盤は買います。
でもいまは、その特典内容や告知方法でまた傷けられるかもしれないというのが心配です。どうするつもりなんだろう。

本当に反省してほしい、そして天空不動産をないがしろにしないでほしい。

卒業制作もやり直してほしい。

お願いが多いな。でも一個も譲れない。
それだけ天空不動産のおっさんずラブは最高だった。

その評価と賞賛と利益を、どうか正しく受け取ってほしい。

ずっとお金がないのでお金をもらえると嬉しいです!! よろしくお願いします!