ワンダーランドドライブ

午後三時には至らない

カーテンがゆらゆらと
腕に当たってみせる
外は晴れている、
それが分かったところで何になるのだろうとは思うけれど

君と出会った日は
こんなではなかったね
いつか化石になった想いが
耳元で喚いてみせるように
とろりとした甘そうな色は
ただの見せかけでしかなくて

カーテンが
ゆらゆらと
それが煩わしくて
何よりも煩わしくて
窓を
閉めた

お題「風」

ワンダーランドドライブ

からからになった喉で
一体何を言えば良かったのか
張り付いた舌で
一体、
「何」


たったワンフレーズ
そうは言われても
教えられていないことはそもそも出来ないんだよ

お題「助」

世界はちっぽけでしょう?(そうでしょう、)

また落ちた、
おちた、おちた、おちた、
そんなふうに思うのに何も変わっていないのはどうしてなんだろう、ただの感傷だとか、そういうものなのだろうか、この胸にあいたからっぽの穴も何か、そのままでしかいてくれないのだろうか。
落ちた、
おちた、おちた、おちた、
何が?

それは私、こまどりでもそんなことは言わない。
それは私、私だったもの。いつか私と呼ばれていたもの、もう要らなくなったもの。穴すら埋められない、
私の影法師。

お題「埋」

「あなたがただ、邪魔だった」

それが正しい貴方の姿なら
僕はそれでいいよ
それが正しい貴方の姿なら
僕は邪魔しないよ

大切なひとの
名前を教えてくれてありがとう
貴方が言う
その愛とやらに免じて
この扉の向こうだけは絶対に
誰にも触れさせないでいてあげる

お題「鍵」

さあ、王子様、出番ですよ!

わたしたちは生まれたときから、どうやってそれを飲み下せば死なないのか知っているものよ。

お題「毒」

きらきら

世界がきらきらとしてみせるなんて
絶対にあり得ないんだと思っていた
空が落ちてくるような
そんなのが正しい世界だって

何処にも
帰る
場所は
ありはしないよ

絵を額縁に入れてみせるのは
そういうことでしょう
本当はそんなもの全部嘘だって
そう思っているから保護するの
失くならないように
色褪せないように
侵されて
しまわないように

あと少し
あと少しで押しつぶされる
ことが出来るって
そんな毎日の中で
非常ベルが鳴るより簡単に
世界は反転してみせて
風が吹いて
息苦しいのが全部嘘になって
空が
もう
落ちてはこなく、なって

全部嘘だよって言った
あなたがずっと眩しくて

仕方なかったんだって
きっと
そんな馬鹿なことだって
信じてもらえないよね

お題「印象」

#優しい言の葉

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