見出し画像

今日はゼリーの日

登場モノ

杏仁豆腐嘉:杏仁豆腐の妖精、偽装結婚する

ブラマンジェリ子:ブラマンジェの妖精:偽装結婚する

皆さん今晩は。皆さんはブラマンジェをご存じですか?フランスのデザートで、

アーモンドミルクをゼリーで固めたお菓子です。

一方、杏仁豆腐は中国のデザートで、アーモンドミルクを寒天で固めたお菓子です。

ここ、ラブラブにそんな二人は暮らしています。

ラブラブ国は貧しい。しかし家なき子な人たちがブラブラしていても飢え死にするほどでもない。

この広い世界にはブラブラを許さない厳しい世もあり、

そんなモノたちはラブラブ行ったら何とかなるみたい!!の噂を聞きつけ押し寄せて来る。

しかしラブラブでは不法、虚偽の取り締まりは厳しい。

その辺のお事情に興味を抱かれた方には貝紐パンデカの取り締まり話を読んでいただきたい。

そんな中、今から100年前にやって来た杏仁家のモノたちは事業に成功しラブラブで確固たる地位を築いた。

杏仁豆腐嘉(あんにんどうふか)も一族ではあったが長い歴史の中で彼らの中にも貧富の差が生まれ、

彼はモノモデルのモデルとして食いつないでいた。

これもまた、皆様ご存じかと思われるが、モノモデルはブラック企業であり、

低賃金、ましてや豆腐嘉は季節的なモデルでもあり、恋愛、結婚などは絶望的だった。

そんな折に彼は偽装結婚の話を持ち掛けられた。

彼はよく考えもせずに婚姻届けにサインするだけで小遣いになるならとこれを引き受けた。

そして自分に妻の出来た事さえ忘れていたある日、その妻より1通の手紙をもらった。

杏仁豆腐嘉様

杏仁豆腐嘉様、まだ一度もお話したこともありませんが、妻のブラマンジェリ子です。

豆腐嘉様に結婚してもらって本当に感謝しています。

ラブラブにてブラブラの生活を送りたいと夢見てやって来た仲間の多くが、

夢破れ、ブラブラを許されない国に強制送還されました。

私はりっぱなラブラブ国籍を持つあなたの妻として、こちらに残ることが出来ました。

ありがとう。厳しい取り締まりも受けましたが、あの貝紐パンデカと那智五郎鑑定士の組み合わせでも

杏仁の妻は杏仁で問題ないと取り締まりの対象から外れました。

それから私は一生懸命、ブラマンジェ族の名が世に広まるように努めましたが、

中々、思うようには行きませんでした。

ブラマンジェの名が、浸透することは私が杏仁と名乗っていたことがバレることを意味するので、

私は潜在意識の中で、ブラマンジェ族の名を広めることを躊躇していたのかもしれません。

そんな風に思い悩んでいる時、私はパンナコッタさんと知り合いました。

彼もまだ、知名度に悩んでいましたが、一度、名を売るチャンスを得て、

それからはラブラブ国にも認められたモノです。

私たちは生まれた国も近く、話がよく通じます。

杏仁嘉さん、ごめんなさい、本当に勝手なお願いなのですが、

離婚してもらえませんか?私は身勝手とは思うのですが、パンナコッタさんと結婚したいのです。

どうぞ、どうぞ、声も知らない女だと、広いお心で許してください。離婚届は同封させてもらいました。

ブラマンジェリ子より。

杏仁嘉は手紙を読んで、何にもしてないのにバツイチかよ

あんにんしてよ~と言いながら離婚届にサインし、

なんてこったパンナコッタ。とぼやいた。

#今日はゼリーの

この記事が参加している募集

#私のコーヒー時間

26,827件

大変貧乏しております。よろしかったらいくらか下さい。新しい物語の主人公を購入します。最後まで美味しく頂きます!!