東京・大手町・三越前・日本橋・茅場町方面から日本橋人形町エリアへの徒歩最適ルートについて

なぜ日本橋人形町エリアから東京駅周辺エリアへのルートが分かりづらいのか

以前、三越前なり東京駅から日本橋人形町エリアへのパスがわかりづらい点に言及しました。(参照:日本橋エリアの利便性の伝わりづらさとその理由
端的にいうと、日本橋人形町エリアに住む人々は当然のようにしっているのだけど、一般に浸透しているとはいえない状態で、いわゆる暗黙知にとどまっている、というお話でした。
(当初は、日本橋エリア、で統一しようかと思いましたが、日本橋エリアというのをその定義を明確にしたブログ記事(参照:日本橋エリアとは)を読んでいない方が見ると、あたかも日本橋駅周辺のことを想起させてしまうため、日本橋人形町エリア、で今後は統一します。ただし、日本橋人形町エリアは、駅で言うと、人形町だけでなく、水天宮、小伝馬町、新日本橋、浜町、馬喰町、馬喰横山、東日本橋を含む、広域のエリアを指し示すこととします)

今回のポストでは、恐らく日本橋人形町エリアに住んでいない人にはほとんど知られていない(知る必要がない)この暗黙知を形式知に落とし込む試みをしようかなと。

さて、本題に入る前に、なぜ東京駅周辺への都内随一のアクセス利便性を誇る日本橋人形町エリアの利点が、それほど世間一般には広まっていないのか、3つの要因を考えました。

まず一点目が、Googleマップが適切なルートを示さないことです。
八重洲・丸の内・大手町周辺から日本橋人形町エリアまで徒歩ルート検索すると、大概マニアック(だけど最短距離な)高架下や側道・地下鉄通路は示さず(示せず)、地上の大通りを示す傾向にあります。
道に迷わないという観点からは、googleが指し示すルートが最適解かもしれませんが、早く家に着く、という観点からは迂遠なルートであることが多いです。
将来Googleマップが進化して、3次元でルートを示すことができるようになれば、日本橋人形町エリアのアクセス利便性ももう少し広まるかもしれませんが、3次元のルートを正しく表示してそれに沿って移動する、というのは人間側の慣れも必要になるので、そうした世界線は当分先になりそうですね。

2点目が、地下鉄駅が多すぎることです。一つの駅しかなかったら、そこを起点として、何番出口から入って何番出口からでる、という風に、(新宿のように)最短ルートが決まるものですが、こと日本橋人形町エリアについていえば、東京駅・日本橋駅・三越前駅・新日本橋駅というように超広大な地下空間を有する地下鉄駅が狭い距離に複数存在し、どこから入って、どこに出たらいい、という最適解が極めてわかりづらいです。
具体的には、本来であれば、一つの駅に精通すれば十分であるところ、3つないしは4つの駅、計20以上ある出入口を正確に把握して、それぞれを有機的に結びつけなければいけません。しかも、出入り口は昔ながらの雑居ビルや巨大ビルの脇など秘密基地かの如く張り巡らされています。
例えば、東京駅地下のTorch出口から出て、日本橋駅入口からまた地下に下る、などというルートは二つの駅に熟知していないとなかなか気づかないわけです。

3点目は、東京駅周辺→日本橋人形町エリア間の地形がグネグネしていて、まっすぐ歩いているつもりが全然違う方向に向いていることがままあり、直感的に最短距離を把握するのが困難なことです。
地図を見ていただくとわかるのですが、八重洲エリアと日本橋人形町エリアはL字上というか、斜めに接している位置関係にあるのですよね。日本橋あたりを境に少し斜めに行くことを意識しないと、茅場町方面に着いてしまいます。同様に、八重洲方面から左に折れず真っ直ぐ八重洲通りを進むと八丁堀方面に着きます。
地図アプリを見ながら歩けば、どこで曲がれば良いか自明なのですが、地下鉄マップなど簡略化された地図を何となく頭に入れた状態で散策すると、どうもうまく人形町エリアに辿り着かない、というのは、このエリアに住む誰もが一度は経験することかと思います。

分析はここまでにして、上記のような要因で世間にはあまり広まっていないことは、日本橋人形町エリアにとってあまりにも大きな損失(言い過ぎ)。。今は住んでいなくても、これを機にこのアクセス利便性の良さに魅力を感じて住む人もいるかもしれないですし、一人でも増えて欲しいという思いは私自身も持っていますので、しっかり伝えられればと思います。

大まかに3つのルートを理解すれば大丈夫!

日本橋人形町エリアから東京駅周辺(八重洲、丸の内、大手町)まで、いくつかのルートがありますが、大まかに3つのルートを理解すれば十分です。
あとはその3つのルートをうまく組み合わせることで、当該エリアは自由自在に行き来できます。
それでは一つずつ紹介していきます。

大手町→日本橋人形町エリアルート1(赤い矢印)

大手町に勤務する方は最も使うかと思います。
大手町プレイスという元逓信ビルのでかいビルがあるのですが、ここから高架下まで続く長くて広いペデストリアンデッキがあるのですよね。
そして、高架下をくぐり、室町テラスで三越前駅地下道に潜ります。ちょうど赤い丸🔴があるところが、地下鉄入口になります。
室町テラスの中を突っ切ってるじゃないか、と思われるかもしれませんが、事実、室町テラスそのものが地下鉄の入り口として機能しているのです。
ですので、ここは堂々と室町テラスに入りでかいエスカレーターで下に進んでください。
地下に潜った後は、小伝馬町エリアに行く方はオレンジ色の丸🟠がある方(地下道でずーっと繋がっています、新日本橋駅改札前を通過して抜けていく動線)へ、人形町方面に行く方は、赤い丸がある方(銀座線三越前駅改札の脇を抜けて、コレド室町の本屋さん→スタバやガヴィエルがあるレストラン街を通過して、エスカレーターで地上に出る動線)、といった感じで地下鉄通路の中で分岐して、それぞれ家から近い丸から地上に出るというルートです。

三越前駅なので、地下道といえども、三越・コレド室町・室町テラス・マンダリン(三井タワー)・YUITOなど、多くのショップやテナントが入っているのが飽きずに楽しめますし、ご飯を食べるところも多くあります。
少し縮尺が荒いですがこの地図をベースに試してみてください。

大手町→日本橋人形町エリアルート2(黄緑の矢印)

ちょうどTokyo Torchの工事をしている脇なので、かなりわかりづらいです。
まず、このルートの肝は、あたかも廃墟かのような薄暗い高架下を抜けてトーチの足元に出る、ところから始まります。
そうすると、左手に渋沢栄一の銅像、目の前に常盤橋、奥の方に日本銀行本店や三越が見える位置関係です。右手にはトーチの庭園があります。
その後は迷わず、常盤橋を渡り、三越前駅に行き、人形町駅方面に行く場合は高速沿いのルート(地図上の下の方の黄緑ルート)、小伝馬町、小舟町、堀留町方面に行く場合はコレド室町の地下を抜けるルートです。
大手町でも丸の内よりのオフィスで働いてる場合は、こちらのルートの方が最短となると思います。
ただ、途中までは地下に潜れず吹きっさらしなので、豪雨の時などは中々の苦戦を強いられるルートでもあります。

丸の内・八重洲→日本橋人形町エリアルート(紫の矢印)

最後は丸の内・八重洲から日本橋人形町エリアに至るルートです。
こちらは伏魔殿と名高い東京駅地下街(最近は丸の内→八重洲に、地上から抜けられる通路もできたこと、八重洲側一階のテナントエリア拡張により、一層複雑性が増してます)が関わってくるため、かなり広範なエリアの地下街に精通する必要があります。ただ、今回紹介したルートで主要な出口はカバーしているので、それ以外の細かい部分は、それぞれの好みに応じて実践的に覚えていくのが良いでしょう。

まず丸の内から日本橋人形町エリアに抜けるルートを解説します。
こちら地図で言うと、紫の線のうち、高架下を抜けているルート(一番上側)です。
ここは地下でも地上でもどちらからでも抜けられますが、東京駅地下と日本橋駅地下は繋がっていないので、トーチか鉄鋼ビルあたりの🟣から一度地上に出て、再度🟢から地下鉄日本橋駅の地下道に入ります。
そのまま地下を日本橋方面に進み、コレド日本橋を過ぎて成城石井がある辺りで地上に出られます。
そこで、人形町駅方面に行きたい方は左に曲がり、日本郵便日本橋店の前を通り高速の下をくぐり、人形町駅を目指します。
一方、蛎殻町、小網町、水天宮方面に行きたい方は、成城石井を直進して、カブトワンを左折、東京証券取引所の前を通り、橋を渡り、蛎殻町方面は直進、小網町は左折と二手に分かれるルートになります。

八重洲から行く道だと地上だと、大丸あたりから駅前の大きい通りを渡って、ヤマダ電機の前を通り、つじ田前の八重洲ファーストフィナンシャルビルから日本橋駅地下にわたるルートになります。
ちなみに、歩いて帰るのは疲れた、と言う方は鉄鋼ビルの前から江戸バス、あるいはメトロリンク無料バス(平和不動産がメインスポンサー;https://www.hinomaru-bus.co.jp/free-shuttle/nihonbashi/)が出ているので、ここから乗りましょう。ただし、終バスはものすごく早く7時くらいです。
都バスであれば、東京駅の京橋寄りのこれまたわかりづらい浮島となっているバス停からバスが出ていて、22時以降もありますが、ルートとしては三越前から新日本橋に抜けて小伝馬町方面を通るので、人形町駅、浜町方面の方は若干使いづらいです。

さらに紹介するのは、八重洲地下街でご飯や買い物などをしてから帰るルートです、私はこのルートをよく使いますね。
最短距離ではないのかもしれませんが、途中八重洲ミッドタウンやラーメンストリート、ユニクロやカレー屋さん、カルディ100均などなどがあり、大体の買い物を済ませてから、帰ることができるからです。
また、中央通りまでは地下街が伸びているので、そこまでは天候が悪くても外に出る必要はありません。
中央通りから地上出た後は、丸善や高島屋などデパートを経由して帰路に着くことができます。
勿論、高島屋付近から地下に潜っても大丈夫です。
あるいは、中央通りを渡って、昭和通りまで歩いて左に折れるのもありです。そのルートだと、成城石井を直進すると人形町方面、成城石井を右折すると茅場町→蛎殻町・小網町ルートに合流できます。ただ、成城石井までは道は広くて気持ち良いですが、道すがらラーメン屋(ますたに)とコンビニくらいしかないので、若干退屈するかもしれません。

実際に歩いてみないと

と、ここまで図を交えながら説明してきましたが、改めて見返してみると、やはり実際にこのルートを見ながら歩いていただかないとそれぞれのルートの良さ、が伝わらないなと切に感じました。

というのも、地図上でみると、無味乾燥な単なるルート、なのですが、それぞれ趣が異なっていて、実際に歩いてみないとどれが1番自分にフィットしてるか、分からないんじゃないかと。

正確に言うと、地図上だけで判断して決め打ちするには、あまりにも勿体無い、と個人的には思います。
常盤橋を通るルートは自然が比較的豊かで桜の季節は絶景で、歴史的建造物も多く、その地上の雰囲気が自分に合っている方は、そのルートを選択するでしょうし、常に最短距離志向な方で本町周辺にお住まいの方は大手町のペデストリアンデッキから室町テラス→新日本橋駅出口ルートが良いでしょう。
一方、ショッピング好きの方は、東京駅→高島屋→三越前、というルートを志向するかもしれません。

つまり、自分の働く場所、住んでる場所、途中でこなす買い物などのタスク、気分、個人的な好み、などに応じて、その時々で最適なルートが異なるというのが現実で、ダイナミックに今回紹介したルートを組み合わせるには、自分が歩いてそれぞれの特徴なり経路上の店を開拓していくしかないのですよね。
なるほど、だからこそ、いわゆる形式知にはしづらいし、これまでSNSやウェブ記事で、集中的に取り上げることが難しかったんだろうな、と感じます。
ただただルートを紹介するだけの記事な割には、それなりにお店のリサーチもしなくてはならず、ターゲットが当該エリアの住民のみでトラフィックが取りづらい、つまり低コスパのコンテンツということでしょう。
(だからこそ、トラフィックもコストも度外視できる個人ブログには格好のトピックでもあります。)

今回地図でお示ししたルートは地下も地上も歩いてみると、新たな発見があり、とても楽しいですし、皆さんもぜひ試されてみてはいかがでしょうか。

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