見出し画像

「君、クラス全員に嫌われてるって知らないでしょ」


中学一年生の頃に、喧嘩していた相手Mから
メールで言われた言葉だった。

今思えば、
「それ全員にわざわざ
聞いて回ったんか?暇か?」
くらい言い返せばよかったのだが
当時の私は繊細で、酷く傷ついた。

そして、
一気にクラス全員が私の敵だと思った。

次の日は、学校を休んだ。
母には喧嘩のことは話したが
件のメールのことは
情けなくて言えなかった。

けれど、何か気づかれていたのだろうか
ずる休みを決して許さない厳しい母が
「休んでいいよ」と言ったのだ。

休んだ日は、どう過ごしたかは覚えていない。
私のことだから漫画でも読んで
一日潰したのだと思う。

ただ覚えているのは、
夜にMから電話が掛かってきたことだった。

私は、その時は焦って
「電話に出たくない」と母に訴えた。
結局、母が出てうまく断ってくれた。

次の日は学校へ行った。
Mは私に手紙を寄こしてきた。
そこには謝罪の言葉が綴られていた。

しかしながら、私はMの謝罪を
受け入れることはできなかった。

クラスにいるのが少し怖かったが
変化は何も無かった。

クラスの人達が腹の中でどう思っていたか
定かではないが、いじめられたり
無視をされたり等は中学3年間を通して
一度もなかった。

先生も信頼できる人だったので
こっそりと相談したりした。

最終的に、Mとは仲直りできたが
親密につるむ事は無くなった。

私も悪かったし、Mも幼かった。

中学くらいの喧嘩って、くだらなくて
でも心は繊細だから傷つきやすくて
大変だ。

大人になった私からあの頃の私へ
言葉を掛けてやるとしたら。


「子どもの頃の喧嘩なんてほとんどが
大したことないから気にしなくていいよ」

と言ってやりたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?