日記20200611【in カンポット】

重い。

普段パソコンより重たいものを持つことない身としては20kgのスーツケースはコンクリートのように重かった。

インフラが整った国に旅行するんだったらスーツケースは便利だろうけど、カンボジアみたいに発展途上にある国だとスーツケースは機動性が悪すぎる。

道もガタガタだからコロコロもほとんど機能しないし。


なんとか荷物とともにソリヤ前のバス乗り場にやってきた。乗り合いタクシーは身の危険を感じるくらい速度出されることもあるし、リミットオーバーになっても人が乗ってくるので単純につらい。

ぼくは今回タケオ州に行く予定だ。タケオには、気軽に行ける避暑地として人気の高いトンレバティがあるし、博物館やサファリパークもある。プノンペンから州都まで3時間以内に行けるカンダール・コンポンスプー・タケオ・(とこないだいったコンポンチュナン)の中では一番面白そうだと思っていた。


タケオに行きたいと告げるとどうやらタケオ行きのバスはないらしく、毛沢東通り沿いにあるダムコー市場に集結している乗り合いタクシーに乗る必要があるそう。

そこでセントラルマーケットとほぼ対角線上にあるダムコ―市場に向かい、乗り合いタクシーのドライバーを拾った。

ギリギリ走れるかどうかと思われる古ぼけたバンに乗り込む。車内は蒸し風呂のように暑い。冷房は完全に壊れていた。


「少し待ってて」

ドライバ―はそう言い残し、どこかへ行ってしまった。

灼熱の車内で待つこと30分。

ドライバ―はやってこない。

このまま車内で待っていたらミイラ化まっしぐらなので、外に出てさらに待つこと30分。

確実に外の方が涼しい。逆冷房現象が起きているよ。


1時間待ってもドライバ―はやってこなかった。

ここでぼくはすべてを諦め、車内に突っ込んだ荷物を引っ張り出して声をかけてきたトゥクトゥクに乗ってソリヤバスターミナルに逆戻り。

そして、カンポット行きのバスチケットを買った。


カンポットに行った人はローカル、外国人問わずみんな「よかった」と言っていて、前から気になっている場所だった。


しばらくバスに乗っていると、あたりはすっかり暗くなり、バスは常闇の中へ。

闇の中を進んでいくと、ようやく町の光が。

まだ州の入り口なのに結構店らしき場所が点在している。ついこないだまでいたコンポンチュナンより大分栄えているらしい。


同じ国内でも、プノンペンから離れればだいぶ雰囲気が違う。

空気もきれいだ。

いつもいる場所のものとは違う空気を吸うこの一瞬が、狂おしいほど好き。

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