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連日昼酒の新年

 2014年の正月の日記です。
 
 何と言っても今年は9連休、
長年のサラリーマンの習性故か些か暇をもてあました。
暮から横浜の自宅で4日ほど過ごしたが、
木造一戸建ての寒さに閉口して、元旦の朝人形町に戻り、
後は食べ歩き&その他で過ごした。
 
 ・元旦の昼は
いつもの人形町の寿司屋に行き、
鯛の兜煮を肴に冷酒「八海山」を呑み、
鯵、はまち、中トロ、穴きゅうの手巻きなどを食べ、
いつも通りに満足する。
 
 ・2日の午前中に、
有楽町で映画「鑑定人と顔の無い依頼人」
を観るが、まあまあ・・・。
展開にやや無理があり、リアリティーが今一。
映画の後は有楽町で寿司屋に入り、
またしても冷酒を呑みながらランチ10貫盛を食べる。
まあまあだが、7貫盛で充分だったかな・・・の程度。
 
 ・3日の昼、
長男一家と5人(内一人は1歳)で、
浅草のかま飯「むつみ」に行く。
旧い木造2階建ての引き戸を開けると、
板張りの一階は満席で2階の10畳程度の和室に案内される。
如何にもお正月らしい掛け軸のかかった床の間を背に、
薄い座布団に座る。
 

釜めしを待つ娘


 かま飯が炊き上がるまで、出汁まき卵、海老しんじょう、
もずく、しらすおろし等を肴に、冷酒「よしの川」を呑む。
卵は上品な薄味の出汁が口に拡がり、
他も平凡だが、それぞれ食材本来の味に納得する。
合間に呑む冷酒が格別に美味しい。
 
 かま飯は一人前がお茶碗3杯程度だから、
大人4人に3人前で充分だ。
あっさり味の小柱釜飯、やや濃い味の蟹釜飯だが、
何れも汁がご飯に染込み、一粒一粒を楽しめる。
内側に張り付いたおこげも香ばしく、やや食べすぎ。
 
食後は浅草寺に初参り・・・と思ったが、
雷門から観音堂までの200メートル程度の参道に、
5,6列でびっしりとお参りの人が並んでおり、
観音堂にたどり着くには一時間ほどかかるとか。
で、脇から観音堂を覗き込んで(心で)手を合わせる。
仲道通りの面白そうな店を覘きなら散策して浅草は終了。
 
 ・4日は朝から
北鎌倉の円覚寺に向う。
幅広い参道の石の階段を登り、拝観料を納めて入場する。
境内を囲む大木に、歴史の重みを感じながら、
迫力溢れる三門をくぐり、仏殿を右に見て奥へ上っていく。
右に大方丈の庭、左に妙香池、舎利伝(国宝)、などを垣間見て
突き当たりの黄梅院まで上る。
旧い禅宗寺の雰囲気を体感するが、
いたるところに浄財と書かれた箱が置かれ、
些か違和感もあるが、やむを得ない。

国宝、円覚寺舎利殿


 円覚寺を後にして八幡宮まで歩くと、正面の歩道は
朝のラッシュの如く人で溢れており、お参りは無理。
小町通り近くまで歩くが何処も人でもごった返し、
全ての食べ物やの前が待ち人の列だ。
それでも「ひさ本」を覗くと、
幸運にも丁度2席が空いていた。
 
 ここは2階もあり、座敷になっているらしいが、
我々はカウンターの1階しか知らない。
狭い一列のカウンターは裏通りの飲み屋といった風情で、
上の棚にはキープされたボトルが並んでいる。
料理は奥の方で作っているらしく、カウンター内の女性が
一人で、お茶や酒を出し、注文を聞き、勘定をする。
 
 いつもの通りの定食と冷酒「長者盛」を注文する。
定食とは言いながら、蟹とキュウリ和え、柚子海苔の小鉢、
3種盛(卵焼き、明太子、しらす)など、
少量多品種が出され、どう見ても酒の肴で、
普通に美味しく、「長者盛」とよく合う。
最後に味噌汁を飲んでご飯と漬物を食べ、
心身共に満足するが、間違いなく食べ過ぎだ。
 
 鎌倉駅から横須賀線のグリーン車に乗り小旅行気分で帰宅する。
因みに土日のグリーン車は550円と格安。
かくして、昼酒三昧の正月休みは終了。

帰りは横須賀線のグリーン車で

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