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灼熱の工場巡視

 2010年の夏、工場巡視の日記です。

 年を重ねて適応力が衰えたからなのかもしれないが、
梅雨の明けたこの数日は格別暑い。
今日の午後、予定通りの現場巡視を行った。
厚めの作業服に、ヘルメット、安全靴、束帯、粉塵マスクで身を固め、
事務所から外に出ると、湿った熱気でむっとする。

 工場棟に入ると、一段の熱気で温度計は40度を示している。
製造ラインに沿って歩くと、
真っ赤に焼けた鉄製品が強烈な輻射熱を発し、
体感温度は軽く50度を越えている。
この中で請負を含めて200人ほどが働いているわけで、
頭が下がると同時に、熱中症が心配だ。
要所要所にスポットクーラーが設置されている。
気休め程度であろうが、無いよりはましで、一瞬の冷風でもほっとする。

 1時間程歩き、工場棟から外に出ると外は普通の夏だった。
顔を洗って事務所に戻ると、天国の如くであり、暫くすると汗も乾く。
全員に毎日1リットルのポカリスエットを配っているが、
明日から、2本にするとのこと。

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