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ふろ騒動、その後。

(ここまでのあらすじ)
新生児の頃から使っていたリッチェルさんの沐浴用ベビーバスに穴があき、新たにベビーチェアを試したがギャン泣き。途方に暮れる私たちであった。

1月中旬の「じごくのバスタイム」以来、すっかり心が折れてしまった僕は、お風呂を以前のリッチェルさんに戻し、最後にシャワーをかけて慣れてもらうことにしていた。

それでも、リッチェルさんの穴は日ごとに増えていく。セメダインとビニール用補修テープで塞ごうとするも、穴の増殖のほうが速い状況で、息を入れる空気穴からはセメダインのにおいがぷんとしはじめた。

そこで一昨日、2月2日、節分の日に一念発起して、赤ちゃんといっしょに湯船に入ってみることにした。

湯船をリッチェルさんの代わりにし、その後にベビーチェアに寝かせて体を洗う。シャワーにも慣れてきただろうし、これならいけるのではないかと我々夫婦は考えた。

僕が先に湯船に浸かり、奥さんが赤ちゃんを運びこむ。はじめて湯船の中で受けとるとき、赤ちゃんを滑らせないかとどきどきした。

赤ちゃんはお湯に浸かると、最初にちょっと怯えたような顔をしただけで、すぐになじんだ。リッチェルさんと似たものとしてうまく認識されたらしい。僕の手が脇にさわると、くすぐったがって笑い声もあげており「これはいける」と手ごたえを感じた。

湯船に浸かって、あったまって、それからベビーチェアに寝かせる。ここで髪と体をささっと洗って、シャワーで流せばカンペキ、のはずだった。

ベビーチェアに寝かせると、赤ちゃんは以前のような不安げな表情になり、シャンプーをはじめたところで泣きはじめた。あわててシャワーをかけてあたためるも、一度火がついた泣きは止まらない。結局、頭の後ろや背中など、体の背面についてはなにもできず、ギャン泣きのまま、奥さんに手渡す羽目になった。

そんなわけで、昨日からは、湯船の中で体を洗うことも済ませている。このかたちだと赤ちゃんが泣き出すこともなく、以前と変わりない落ち着いたバスタイムが楽しめているようだ。

今朝、役割を終えたリッチェルさんが、満身創痍の姿で部屋の隅に横たわっていた。

赤ちゃんがうまれてから4ヶ月半。短いようで長い間、穴だらけになって、限界をこえて、文句も言われながら、よく頑張ってくれました。
リッチェルさん、本当にありがとう。

かくして、わが家のふろ騒動は一段落。でも、これから大きくなるにつれて、また変わっていくのかもしれない。変化の日々は続く。

ちなみにギャン泣きされたベビーチェアは、「じごくのバスタイム」後、使われなくなった時期に役割を見つけ、現在、室内用のベンチとして活躍している。

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