もひとつ叩くとミルクはふえる。
最近の赤ちゃんは食いしんぼうに磨きがかかっている。
授乳の間にも「もっと!」という感じで泣くし、ミルクがなくなりそうになると、やっぱり泣く。
うーうー、ぎーんぎーんと泣いていた以前と違い、最近は「うぎゃぁぁぁぁ!!」と大絶叫で泣くので、筋肉がついたなあと思う反面、泣き続けられると参ってしまう。
そんな赤ちゃんは今日、ミルクを飲み終えたあと、哺乳瓶をとんとんと叩いて、ぱくっと口に入れていた。
たぶん僕が残り少なくなったミルクを、哺乳瓶を叩いて集めるのを真似たのだろう。
おんなじように叩いたら、もう一度ミルクが出てくる。そう信じて疑わない顔で、赤ちゃんはとんとん、ぱくっを繰り返していた。もひとつ叩くとミルクはふえる、か。そうなるといいなと思った。
昨日、本を読み聞かせたときには、何度も何度も絵本の中の女の子を手でつかもうとしていた。赤ちゃんは世界のちがった見方を教えてくれる。
そして、さっきはよだれかけを噛んだまましゃべろうとしていた。もぐもぐ、もごもご。うまく発音できないはずなんだけど、それでも一生懸命、僕と奥さんになにかを伝えようとしていた。
なにをするにも「全力」なんだよなー。
赤ちゃんよりちょっとだけ長く生きている僕たちは、知識があるせいで、この世界を体験し損なっているかもしれない。
あれだけ全力だと、ほんとうにミルク出てくる気がしてくるもの。
もひとつ叩くとミルクはふえる、って。
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