★SIFオリジナル★イスラエルで、私も考えた #こんな社会だったらいいな⑦

こんにちは。日本財団ソーシャルイノベーションフォーラム(SIF)運営チームの澤井です。

他を認め合えれば、多様的なコミュニティーが交わる世界につながるかもしれない。

私は昨年の4月から、縁あって日本財団に出向することとなった市役所職員です。なので、今回の報告は、あえて市役所職員目線から考えたいと思います。

イスラム教、キリスト教、ユダヤ教などの宗教が入り混じる風景

【写真】イスラム教、キリスト教、ユダヤ教などの宗教が入り混じる風景

【山積みの課題や違いが、バランスよく共存するイスラエル】
イスラエルの課題として、パレスチナ自治区問題や宗教問題があるかと思います。小心者の私もその印象を持っていたので、内心ビクビクしていましたが、実際に感じた印象は、テレビとは全く違う景色でした。
確かに課題が山積みの国ではありますが、それぞれが絶妙のバランスで共存しているコミュニティーを感じたのでご紹介します。

例えば、イスラエルでは、主にキリスト教、ユダヤ教、イスラム教の信者が生活をしていますが、生活拠点はそれぞれの宗教ごとに大まかに区切られているものの、街中では様々な宗教の方々が行きかい、仕事や買い物などをしています。

教会の管理区分についても、キリスト教の中でも派閥争いがあるため、厳格なルール(○○派は階段を管理、▲▲派は床を管理など)を定めることにより、抗争が起きないようにしていました。

他にも、パレスチナ自治区の問題について、イスラエルに住む日本人やJICA職員からの中立な話を聞けば、相手のことがわからない・知ろうともしない環境にいると、先入観で物事をとらえてしまい、相手を悪にしがちになるが、実際に触れ合うと個人個人は優しさで溢れていることに気がつきます。

イスラエルでは、他にもキブツと言われる共同体社会が存在したり、高層ビルと古い街並みが隣あう地域があったり、1つの国の中に多様なコミュニティーを見て回ることができます。

【お互いの主張は認められなくても、存在を認め合うコミュニティ】

イスラエルでこれだけ多様なコミュニティーが成り立っているのは、イスラエル人の気風で他人を気にしない。ということもあるかとは思いますが、お互いの存在については認め合っているということではないかと感じました。
お互いの意見・主張は認められなくても、存在は認め合えるからこそ、宗教・人種・高層ビル・旧市街地などがモザイクのように混ざり合ったコミュニティーが形成できているのではないでしょうか。

一方で、日本のコミュニティー問題はどうでしょう。
部落問題や、外国人居住区、貧富の差が激しい地域など、日本にも課題は多くあります。これらの課題も、地域住民1人1人が隣人を知ろう、関わろうとすれば、もっと優しい地域になるのではないでしょうか。


しかし、そんな簡単にいかないことも承知です。
だからこそ、中立な立場である自治体がもっと中心となって、橋渡しの役割りを担えるようになりたい!と改めて決意ができたイスラエル出張でした。

そして個人的には、残りの出向期間、日本財団をもっと知って関わることで、新たなコミュニティー作りを目標に掲げたいと思います!

#こんな社会だったらいいな


【ソーシャルイノベーションフォーラムとは】
「社会をよりよくしたい」、「日本の明るいビジョンを語りたい」という想いをもつ方々が共に対話し行動するための「ソーシャルイノベーションのハブ」として、日本財団が2016年より毎年開催しているフォーラム。官民学等のセクターを超えた豪華ゲストが登壇する基調講演や特別企画、参加型の分科会、次世代の社会起業家を輩出するソーシャルイノベーションアワードなど、多様なプログラムを提供し、これまでに延べ1万人の方々が参加しています。2019年度は、11月29日(金)~12月1日(日)に東京国際フォーラムにて開催予定です。
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