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耳が2つで口が1つの理由

今はもうそんな事もないんだろうけど、昭和生まれの僕が子供の頃は、しつけの中になんか色んな根拠のない迷信やら教訓みたいなのが混じっていました。
子供の頃は、そんな非科学的なと思ってバカにしていたけど、すごいもんで大人になっても体に染み付いてるな〜と感じます。

今でも夜、口笛は吹けないし、少なくなったけど霊柩車を見たら親指を隠してしまいます。
まあ両親の教育の賜物です。

そんな中でも、ちょっとテイストは違うんだけど大人になってからこそ沁みてきたな〜って思ったのが題の言葉です。

詳しく言うとそれは「目も耳も鼻も2つあるのに口が1つなのはなんでか知ってるか?」という問いかけで始まります。

答えは「喋るのなら喋る倍、見て聴いてから喋りなさい」ってものでした。
幼かった僕はすぐ鼻はどこ行ってん、そもそも1つやしとか言うと、「穴は2つやろ。そういうとこを言ってんや」と叱られたのを覚えてます。

けど、これはほんと子供の頃は全然分からなかったけど、じんわりととくに最近沁みます。

SNSが普及して更にってのもあるんだろうけど、ほんと反射的にガッーって喋る人が増えた気がします。聞く耳を持たず、自分の正解と正義だけを延々と喋る感じ。
一瞬、相手の話を聞いてる感じを出すのだけども実は次どう攻撃しようか考えてるっていう、正に話し合いにならない状態。

まあ僕もそういう時がありました。今も熱くなるとそうなりそうになります。多分若い子達よりも中年世代の方に多いかもしれません。なので自戒も込めて心にいつも留めています。

中年になると言葉に鈍感になります。なのでとりあえず聴く。特に自分と違う意見ほどちゃんと聴く。そしてその半分ぐらいの分量にする気持ちで、ちゃんと整理して自分の考えを言葉にする。
そういうぐらいがちょうどいいです。
みんなが芸人みたいになる必要もないし、評論家になる必要もないから。キャッチーな言葉もいらないです。

言葉はみんなが思っている程、便利でも使い勝手がいいものでもないです。
すぐに誤解を生み出すし、すぐ凶器になります。
ほんと気をつけないとです。

「親の言葉と冷や酒は後から効いてくる」なんて言葉も沁みる今日この頃です。


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