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きのうに似た今日

死んでいく想像をする。
リアルに緻密に自分の死んでいく様をシュミレーションしてみる。

ベッドに横たわりながら想像を巡らす。
ゆっくりと死んでいく。
じょじょに脈が弱くなっていく、意識が遠のいていく。子供の頃の事を思い出す。自分の事を傷つけた人、自分が傷つけてしまった人の事を思い出す。
そう悪くもない人生だったんじゃないかとか思ってみる。
そして気がつくと眠ってる。
けれど眠っている僕にはそれが眠っているのか死んでいるのかの区別はつかない。

あいまいなまま朝が来る。僕は目覚める。悲しい夢を見たような感触だけが残ってる。随分と泣いてたようだ。目が腫れてる。
僕は顔を洗う。
泣こうがわめこうが、またきのうに似た今日が始まる。
窓を開ける。目が痛いぐらいの青空だ。










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