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「40才のおばさんがこんな服選んでいいのかしら」と言われて、思い出した女性のこと

新宿展示にて、一目惚れして服を気に入ってくれた女性の方から「40才のおばさんがこんな服選んでいいのかしら」と言われた。そこで僕は、以下の話をしました。

「僕は学生時代、60代の女性の方が運営する駄菓子屋のお手伝いをしてたことがあります。
その方は60代から大学に通いはじめてて、学生たちからいつも人気で、スカーフが首元にキマった服装がいつも印象的で、笑顔じゃない瞬間を見たことがない。背筋の通った快活な、僕が人生で知り合った女性の中で、今も上位でオシャレでパワフルな人でした。

彼女は70代でアルゼンチンにタンゴを学びに行って、今、中南米にスペイン語を学びに行ってます。「年齢を脱ぎ、冒険を着る」が彼女のテーマでした。心が求めていることに素直にいれば、それに勝るオシャレさはないんだと、年を重ねれば重ねるほど、彼女の魅力を思い出して、人間として近付きたいなとよく思います。彼女のことを思い出すと、40代だからとか、30代だからとか、全然考えもしなくなるんです。冒険心に素直になれる、そんなきっかけになる服であれたらいいなと、僕は僕の服に思ってます」

話したあと「実はとある仕事を退職するタイミングだったの」と女性は話してくれた。新しい人生の門出にぴったりかもねと二点服を選んでくれて、幸せな出会いに恵まれてるなと、心から思った。今日も店頭に立ててよかったなと思う、嬉しい一日でした。

#nisai

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