音ゲーにおける低難易度作譜について考える

はじめましての方ははじめまして。偽物と言う名義で活動させていただいている者です。Malodyというあまり表には出せないようなゲームで主に譜面作成と譜面のチェックをしています。
創作音ゲーなのに譜面チェックとは何?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、一応このゲームにも公式譜面のような立ち位置の譜面がありまして、その譜面のクオリティチェック、および修正のお手伝いなんかをしています。


自己紹介という前置きはこのくらいにさせていただいて、今回はこの黒に近いゲームで作譜をしている身である私の考える「低難易度」というものについて軽く書いていこうと思います。
基本的にこの記事はStable(前述にある公式譜面のような立場)を目指すにあたって必要になる低難易度をどのように作れば良いのか、何に気をつけるべきなのかと言った事を私なりの意見で書いていきます。
なのでこのゲームをやっていない方にとっては正直どうでもいい記事かもしれませんが、音ゲーをやっている方々の大半はあまり興味を示さないであろう「低難易度」というものについて興味を持っていただければなと思いますので、よろしければ最後まで読んで頂ければ幸いです。


そもそも低難易度とは何か

まず大前提に低難易度とは何かです。私がここでいう低難易度というのは、一般的に1曲の中にある難易度差分の1番下、名称はゲームによって様々かと思われますが「Easy」や「Beginner」など、そう言ったものを指していると思ってください。なのでその音ゲーの最高難易度の中でも簡単な曲、という意味での低難易度について話をしている記事ではない事を先にお伝えします。


さて、その「低難易度」についてですが、音ゲーをある程度嗜んでいる方であれば殆ど触れずに終わる、或いは一番上の差分のついでに埋めると言った具合に作業的にプレイする方といったように、メインで低難易度をプレイしている訳ではないという方の方が多いのではないでしょうか。
そして譜面作成者はほぼ例外なくそれに当てはまると思います。だって実力が全然ないのに高難易度なんて作っても自分でプレイできないんだからその譜面が良いかどうかなんてほぼ分からないですからね。
その為、どの音ゲーにおいても低難易度というのは「音ゲーが確りと出来る人が作る低難易度譜面」になります。



さてここで質問になりますが「低難易度譜面」をメインでプレイする人というのはどのようなプレイヤーでしょうか


答えは実質最初にも言ってますね。音ゲー初心者、或いはそのゲームの初心者です。
初心者時代から低難易度をやり始めて実力が上がった場合、もう触れなくなることもあるかもしれませんね。だから永続的にその難易度をプレイする人というのはごく僅かと言えるでしょう。

その為、低難易度というのは「音ゲー初心者のため」に作る必要があります

何当たり前のことを言っているの?と思う人も多いかもしれませんが、これは重要なことです。
再度になりますが、譜面作成をしている人というのは基本的に実力がある人です。
そうした人がそうした事を考慮せず「低難易度と思う譜面を作ろうとする」と何が起きるかというのは、譜面チェックをしている身だからこそとても分かります。
それは「上級者にとっては難なくプレイする事ができる譜面」になってしまいます。
どういう事かというと、例えば前半にも言ったように「その楽曲の中では最高難易度の差分になるが難易度の低い譜面」というものは、上級者にとってはその譜面は「低難易度」と定義されると思います。
それに近しいものが出来上がってしまう、という意味です。
勿論本当に低難易度譜面を作るとなるとまずレギュレーションであったりを確認すると思うので一先ずはそれに沿う形で作成することになると思います。
しかし、上級者目線でそのまま作り続けると思わぬ部分で難所が発生したり「このくらいは簡単でしょ…」と思っているものが全くもって見当違いだったりします。

だからといってじゃあただただ単純な譜面を作り続ける必要があるという事でもありません。例えば殆ど常に左右交互で4分のリズムを叩かせるという譜面は非常にシンプルで分かりやすいと思います。
勿論それ自体がダメなわけではありません。そう言った譜面が曲にピッタリハマる場合もありますので、そうした場合はそれでも良いと思います。
但し、全ての低難易度譜面がそれだった場合はどうでしょうか。その曲、その譜面特有の要素が一切ないのであれば初心者にとっては同じ譜面を違う曲でやっているだけに過ぎないのでいずれそのゲームをやらなくなるでしょう。
なので必要なのは初心者目線に立った上でその曲を表現した譜面を作るということです。
サビと呼べる場所ではある程度難所のように作っても差し支えはないでしょうし、ちょっと特徴的なフレーズがあるのであれば特徴的な配置を置くもよし。
但し、それが全体的な難易度感を逸脱しすぎないようにする必要があるという事です。
初心者にとってその配置はやり過ぎではないか、認識が難しく混乱しやすくはないか、逆に少し難しくしたいフレーズでその配置は実は簡単になりすぎてはいないかなど、よくよく初心者の目線というのを意識しながら譜面展開を考えていく事で「良い低難易度譜面」が作れるようになると思えます。
どう言った配置が初心者にとっては難しいのか、どう言った配置はやりやすいかと言った面についてはそのゲームによって様々かと思いますのでこの場では省略します。気が向いた際に私が主に作譜するモードにおける低難易度についても書こうかなと思います。


いかがでしたか。私が低難易度作譜をする際に考えている事というのは概ねこう言ったものになります。今回は具体的なゲームを挙げているんけではありませんので配置等の具体的な例は特に出していませんでしたが、こうした意識、考え方を持っている事で結構様々なゲームにも応用する事ができます。実際例のゲームには様々なモードが存在しますが、私はその殆どのモードで譜面作譜をしており、低難易度譜面において他のモードの知識を応用しながら作っていたりもします。
今後譜面作譜をしてみたいと考えている方、既に譜面作譜に手を出している方等も参考とまではいかなくとも「こう言った考え方をしている人もいるんだな」程度に受け止めていただければ幸いです。


それでは、また気まぐれで新たな記事を書いた時にでも会いましょう

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