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「ジャンジャカジャーン」今から20年以上前に放送された、JR東日本のダイヤ改正のCMは、今見てもおもしろいんです。

今から20年前、1991年3月16日にJR東日本が実施したダイヤ改正の際に実施したCMが、今見ても面白い。

当時、JR東日本は小泉今日子(以下キョンキョン)をキャスティングし、佐藤雅彦さんがディレクションしてCMを制作していました。

鉄道会社にとって、ダイヤ改正を行うというのは一大プロジェクトだと思うのですが、一連のCMでは、プロジェクトと実行される内容を大げさにかつコミカルに伝えることで、逆に視聴者の興味をひきたて、ダイヤ改正の具体的な内容への期待感をあおる内容になっています。

また、このシリーズでは「ジャンジャカジャーン」という擬音が、キーワードとして使われています。「ジャンジャカジャーン」以外にも、キョンキョンのコミカル動きと、ちょっとしたセリフに特徴があって、これらがあわさって、コミカルな感じを作り出していると思います。

JR東日本 「ジャンジャカジャーン」シンバル編

JR東日本が3月16日にダイヤ改正をする、ということを告知するCM。ダイヤ改正をするということを、大々的に伝えるため、「ジャンジャカジャーン」という言葉と、シンバルという楽器を使っています。

JR東日本 「ジャンジャカジャーン」空港編

3月16日のダイヤ改正の目玉として、成田空港へのJR直行便となる成田エクスプレスの開通を告知したCM。前回のシンバル編と異なり、成田空港がロケ地になっています。

JR東日本 「ジャンジャカジャーン」新幹線編

3月16日のダイヤ改正の目玉として、東北・上越新幹線の東京駅への乗り入れを発表したCM。これは当時としては、画期的な出来事でした。CMではキョンキョン含めた女性陣が、駅弁を持って新幹線に乗ったり出たりする動きの中で、コミカルなアクションを入れることで、映像に独特のリズムと”ノリ”を作り出しています。

JR東日本 「ジャンジャカジャーン」車内編

こちらも、3月16日のダイヤ改正の目玉として、東北・上越新幹線の東京駅への乗り入れを伝えたCM。キョンキョン自身をほとんど直接映さず、窓ガラスに反射した姿しか映さないのが面白いです。トンネル内では姿が見えるのですが、外に出ると姿は見せずに、路線図などを映し、ダイヤ改正の内容を説明しています。

また、窓ガラスに文字を映して、トンネルに出たり入ったりするときに映す内容が変わることで、画面からリズム感が伝わってきます。このように、画面からリズムが伝わるような演出は、佐藤雅彦さんが得意としている演出のひとつだと思います。余談ですが、「水曜どうでしょう」の藤村忠寿ディレクターも、車から風景を映すときの文字スーパーを消すとき、車のワイパーの動きにあわせて、文字を消すことで、リズムを生むようにしているそうです。

ちなみに、キョンキョンの後ろに登場するおじいさん。存在感あります。気になります。よく見るとおひょいさん(藤村俊二さん)のようです。チェックしてみてください。

※この記事は2012年11月にnishi19 breaking newsに公開した記事を再編集して掲載しています。

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