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第66話あとがき ついつい「フルマラソンに出たい」とか言っちゃう

今年の我が家は卒園式も入園式もないのに、妙にソワソワして落ち着かない3月です。
日々の細々とした雑用にかまけているうちに、「あ、こういう文章描いてみたい」とか「こういう4コマ描こうかな?」とか浮かんできたアイデアがそのまま泡になって消えていきました。
時間の進むのが妙に早くて、学校で配られたお便りとか、習い事のLINEとか、お財布のレシートとか、娘の折り紙とか、どんどん溜まっていくのに次から次に新しいそれらが舞い込んでくるようで、埋もれてもがいて動けなくなっています。
そんな状態の中私は息を吸い込むために自分のやりたいことってなんだったっけ?と自問していました。

友人のぐうこちゃんは「およげ」と言います。
水の中で、自分の体の不自由さを実感しろというのです。
ものすごく絶望している時に、後味の悪いサスペンスホラー映画をみて落ち着けっていう感じでしょうか?一理ある。イチ、リアル。

私は、カレンダーと睨めっこして、今日一日くらいまあいいか、ということを確かめてから、電車に乗ってみました。ノープラン。でも大体いつも息抜きにいく駅で降りて、いつもと変わらず本屋さんでぶらぶらして本を何冊か買いました。
私がやりたいことってこれ?と思いつつ、買った本を今読もうという気になって、喫茶店に行って本を読んだら、ああ、そうそう私のやりたいことってこれだったかも、という気がしました。

次の次の日はマラソン大会でした。
10キロマラソンにエントリーしていた私は、ハーフマラソンでも良かったかな?と少し後悔していました。
10キロマラソン、あまりチャレンジングな距離ではありません。
でもこのことを夫に相談すると「かといって今ハーフマラソンやるのはチャレンジングすぎる」と言われました。
そんなもんか。15キロマラソンとかあったらいいのに。
まあいいや、1時間切ることを目標にしよう、と思って走ったら、57分で、見事チャレンジ成功しました。嬉しい。
これからはハーフマラソンに出ることを目標に練習してみようと思いました。
そしたら、その次は30キロマラソンに出て、最終的にはフルマラソンを走れるようになるかもしれない。
何年後か分からないけど、頑張ってみよう。
まずは練習で10キロ走る習慣をつけよう、そんなことを考えながら一日を終えました。

「自分のやりたいこと」ってもしかして「フルマラソンに出たい」みたいなことかもしれない。喩えです。わかりますか?
やりたいことを日々積み重ねていきたいけど、ふと立ち止まって「私の本当にやりたいことってなんだっけ?」と思って考えるのは、いきなり「そうだ、フルマラソンに出ることだった」となんの準備もなしにフルマラソンにエントリーしようとするようなことかもしれない。
フルマラソンを走るには、5キロ、10キロ、ハーフ、30キロと少しづつ距離を伸ばしていかなければならない。
「目標」ってそういうことなんだな、と思いついた一日でした。

私は「目標のために頑張る」ということがどうしても苦手で、「目標設定」することに長らく懐疑的でしたが、そうではなくて、小さな目標を達成していくうちにふと、あれれ、もしかして、と大きな目標に気がつくような順番だったのかもしれません。
そう考えるとまずは自分の「大きな目標」を見つけるために「小さな目標」を達成していくことを楽しめるかもしれないな、という気がしてきました。その時に「大きな目標」はまだ見えてなくたっていいんだなっていう…伝わってますでしょうか。

ま、最近はこんな感じです。
それではあとがきにいってみましょう。

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