旦那くん、旅行の前にちょっと読んで欲しいんだ。
旦那くん、この記事が届いてますか?
もし読んでいてくれたなら
嬉しいです。
わが家は4人家族だ。
母(私)・父(夫)・息子(3)・娘(1)
【平均的な世帯年収代表】【平均的な家庭環境代表】
平均二冠の私たち夫婦が、家族旅行に行こうと思ったら
映えるわけでもないが、十分至福の宿で
家族の時間を最高のつまみに、上から3〜4番目の懐石コースを予約し
その土地の観光名所を、上位3番目ぐらいまでは回れるかな
程度の、平凡な旅行が可能なのである。
年に一度であれば、子供の飛行機代がかからぬうちに、海外への旅行も可能だ。
いや、「可能にしている」と言わせて欲しい。
話させてほしいのです。
家族旅行を前にした、わたしの当日までの道のりを。
さかのぼること半年前
「そろそろ旅行できそうだよね」半年前から、わたしの準備は始まっている。コロナ中心の報道ではなくなり、メディアはこぞってお出かけ最新スポットを放送していた。
夫は旅が好きである。恋人時代は二人でよく旅行に行ったものだ。
子供ができてからは、コロナ禍もあり頻度は減ったが、それでも隙を見つけてはあちこち足を伸ばしている。
そんなアウトドア夫が「旅行」の二文字を発したということは
「おれは猛烈に旅行に行きたい」の略語であると捉えるべきだ。
わたしはすぐに行動に移す。
半年後に実行される家族旅行に向けて、考えるべき課題がある。
大きく分けて二つだ。
①子連れ旅を成功に導くための下準備
②出産・育休の懐状況を加味したプランの立案
まだ一歳になっていなかった娘の旅行耐性、妹がうまれて絶賛ママ推しの長男の対応はもちろんのこと。
育休中の自分の懐事情や、感染対策を考えた旅先の考案し、子供たちにも「楽しかった思い出」として残さなければならないという、壮大なプロジェクトなのだ。
この大きなプロジェクトを成功に導くために、わたしは半年の猶予を希望した。自身の体力も加味してのことだったが、あまりに課題が多すぎる。
ここから私の半年間に及ぶ、プロジェクトが始まったのだ。
資金はやりくりするのではない。作るのだ。
育児休暇中の収入の柱といえば、育休手当だ。
政府の少子化対策に物申したいことは山ほどあるが、育休手当に関していえば、どうもありがとうございます。と思って生きている。
なければ生きていけない。
しかしながら、支給額は給料のほぼ半分。これは生活費を半分にしろ。ということとイコールだ。
わがやの場合は、生活費を半分にすれば、当然旅行に行くには創意工夫が必須だ。余分なお金などない。
さて、資金がないとなると、これはどうしたものか。
生活費を今以上に削るのは、ストレスだ。こころ穏やかに暮らしたい。
今ある貯金の中でいくことも可能だ。しかし、少々気が重い。
ただでさえ収入は半分になり、人間は一人増えているのに、銀行残高が減るのは恐怖を覚える。
この金銭感覚に育ててくれた親には、感謝の気持ちを伝えようと思う。
わたしは貯金の切り崩しを選ばなかった。
「半年後までに資金を作る」
これがプロジェクト当日までに、一番長期で取り組まなければならない課題だと確信した。
半年前、わたしは資金作りに着手した。
まずはポイ活だ。生活費を減らすのではなく、ポイントで生活してその分を旅行資金に回す。
この半年間で、ものすごい量のポイントの知識が、身についた。
この知識は、今後もわたしの財産になるだろう。
同時に不用品の現金化にも着手した。
この半年間で、かなりの不用品を現金に変えることができた。
家も広くなり、快適な私生活が手に入った。
半年間、10円単位・100円単位を大切に大切に貯め続け、なんとか今に至る。
旅行に、行ける。
子供との関係で一番大切なのは信頼だ
わたしの宝物である息子(3)と娘(当時0)が、いかに楽しく旅行ができるかは「旅行中に親がイライラしない」という前提のもとに成り立つ。
旅行となれば、ある程度のスケジュールがある。
この「スケジュール通りに物事を進める」タスクは「思い通りにいかないと腹がたつ」に、想像よりも早く辿り着くする。
いかに大人の都合を悟られることなく、子供を楽しませながら、スケジュールを遂行するか。このミッションの鍵は「信頼関係を築けるか」にあるのだ。
最初に落とすべきは娘(当時0)
まずは信頼もなにもない、この世の全てに疑心暗鬼な娘(当時0)の、外出耐性を鍛えることにした。
乗り物、すれ違う人、初めての場所、この全てが楽しいことだと認識してもらうために、お出かけを日常に取り入れた。
息子の保育園の帰りに、公園や児童館に行く。公共施設はいい。いろんな人種、いろんな年齢、いろんな性格の幼児がいる。
赤ちゃん好きの子供がいる日など、大当たりだ。
人とコミニュケーションをとることになれてしまえば、この世の恐ろしい物の7割は解消されたことになる。(わたし調べ)
人の善意に触れ、人間は恐怖するものではなく、共に楽しむ相手なのだと、認識したら勝ちだ。
そして、帰りに一駅分、電車に乗って帰宅する。
これを日課にした。育休を最大限に活かした。
おかげで旅行まであと一週間と迫った本日、娘は人見知りをして泣くことはない。
電車、バス、車、全ての乗り物でぐずることもない。
人の顔見て笑い、乗り物にのれば景色を楽しんでいる。
半年間の成果だと言わせて欲しい。
おかげで私にもママ友ができ、ご近所のお年寄りとも仲良くなったことで、お裾分けしてもらった野菜で夏のほとんどを乗り切った。
息子(3)とは共通言語で信頼を得る
娘(当時0)が生まれてから、絶賛赤ちゃん返り中の息子。
なんでもママがいい日もあれば、何を言ってもキレ散らかす日もある。
旅先での一番の懸念点はこれだ。
赤ちゃん返りになる原因は「赤ちゃんに自分の立場を取られることによる不安」だと認識していた。
そのため、わたしに課せられたミッションは、この不安を払拭することに他ならない。
スキンシップや日頃の会話はもちろんだが、わたしがやったのは共通言語のストックである。
例えば
「ほら!もう保育園に行くよ!」を「パウパトロール、全員出動!」に言い換える。
「もう時間がないよ!」を「今行かないと、アドベンチャーベイを救えないんだ!」に言い換える。
これを繰り返していくと、なぜかわたしが
「オッケーパウパウ!」と大声で言う日が来るのだが、よしとする。
最近よく見る「そっかー。まだ保育園行きたくないんだよねー。わかるよー。」などと、一度本人の意思を受け止める余裕は正直ないのだ。
わたしがして欲しいことを、いかに本人が楽しくやれるかを模索するのがタスクなのだ。
共通言語を増やしておくと「言いたいことをわかってくれる人」の立場に、最速で着任すできることがわかった。
チカレッタが何者なのか、マーシャルが乗ってるトラックの名前がなんなのか。映画のパウパトロールと通常のパウパトロールでは何が違うのか。を知っていることが大事なのだ。スウィーティーを知らないなんて、もっての他だ。
この小さな積み重ねが、信頼を生む。
娘(当時0)には、パウパトロールはまだ理解できないので、わたしと息子、二人だけが喋れる話題になる。
もちろん、夫もさすがにニワトリの名前がチカレッタだとは知らない。
君のことが大切だ。君のことをいつも見ている。だから、君が好きなものも、面白いと思ったことも、知っているんだよ。
という私なりのメッセージになり得るのだ。
半年かけて、息子の赤ちゃん返りは改善した。妹の面倒を一緒にみてくれるようになったし、僕がこの子を守るんだと公言するまでになった。
ここまでくれば、出先でコントロールすることは難しくはない。
旅行まであと一週間の本日、多少駄々をこねられても、大丈夫な自信が、今のわたしにはある。
旅行の準備
資金も潤沢になり、子供連れの旅行にも、大きな不安はない。
あとは抜かりなく、旅の準備をするだけだ。
ミルク、離乳食、おやつ、カトラリーなどの食事関係
着替え、アクティビティー用の服や小物、大量のオムツ
薬や母子手帳などの万が一に備えた準備
なるべく持ち物を減らせるように、スキンケアなどの詰め替えや圧縮作業
当然、一番お得に旅行するために予約サイトやクーポンを駆使して、旅先で使える資金を残しておいたほうがいい。
当日までに誰一人風邪をひかないように、全員の体調管理を行い
なるべく生ゴミを置いていかないように、献立を調整し
前日は早めに起床して風呂、トイレなどの水回りをふきあげる
そして、わたしはやっと旅行に行ける。
半年前から準備を始め、この日を待ち望んでいた。天気にも恵まれそうだ。
「おーい、早く寝ないと、旅行連れて行かないぞー」
いつも通りの旦那の声かけが始まった。
おい旦那くん、ちょっと確認だ
旦那くん、お気づきだろうか?
半年前から始まった、この家族旅行プロジェクト。
準備していたのは私だけだ。
ポイントを貯め、やりくりし、起こるでろう子供トラブルに事前に対策をうち、荷物の準備をしている間に旦那くん、君は一体なんの準備をしたのかを問いたい。
明日の洗車だけなのか?それだけなのか?
旦那くん、自分のパンツは入れたか?まさか私が入れるのか?
なにも準備をせずに、旅行を楽しもうとしている君をみて、わたしは
「業務完了メールを送るだけで給料がもらえる人」だと脳内変換している。
プロジェクトに向かって、課題改善に奔走し、トライアンドエラーを繰り返しながら、ようやく成功を収めたと思ったのに、上司への業務完了メールはずっと有給を消化していた旦那くんが送ってしまった感覚だ。もちろん給料(旅行)は同じである。
さて、予知能力を使おう。
出発前、自分の準備が終わり次第、君はYahoo!ニュースを見るだろう。
旦那くんみているか?
この旅行を可能な物にしたのは、間違いなく私だと、胸を張って言おう。
きみはここから、どんな景色を見せてくれるんだい?
パンツは入れたか?当日髪をセットしたら、ワックスをカバンに入れるんだぞ?子供達の着替えは準備してある。着せるだけだ。
いいか?わたしは髪の毛を念入りにアイロンしたい。
いつもより目元をキラキラさせたいんだ。時間をおくれ。
舞台は全て整えた。
さあ、ここからは君の腕の見せ所だ。
行け。行くんだ。
家族にすばらしい思い出を
刻むために
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