日本から出発する前に、トリノに拠点を決めてから地図を眺めていると、思った以上にフランスとの国境が近いことに気がついた。

「せっかくならフランスも行っちゃおうかな。」

ということで、なるべく予算をかけずに遊びにいけそうなニースに行ってみることにした。

しかも日帰りで。

トリノからFlixBusでニースへ

トリノからニースまでは、電車を使っても長距離バスを使っても4時間程かかるが、バスの方が乗りっぱなしで楽な上、値段も安いのでFlixBusを使って移動した。

ちなみにお買い得価格はころころ変わるので、
安い！と思った時にすぐ買った方がいい。

うだうだしていた私は、当初の予定より€20くらい高くついてしまった。

ポルタ・スーザ駅からすぐ近くの、
ヴィットリオ・エマヌエール通りに沿って長距離バスの停留所があり、FlixBusは6番以降に停まる。

当然のことだが、国境を越える移動の場合はパスポートが必要なので、絶対忘れてはいけない。
乗車受付時と、国境警備で2回チェックがある。

私が乗ったのは、8:10トリノ発→12:50にニースのコート・ダジュール空港着のバスだ。

Directと書いてあったので直行便だと思っていたのだが、トレニタリアのサボナ駅を経由するコースだった。

空いていた車内にも関わらず、お隣さんがいる状態で少々窮屈だったが、朝早く起きたので多少は寝ることもできて、体感的には4時間もかかった感じはししなかった。

ヨーロッパの公共交通機関のルールは大抵同じなはずだが、焦らないようにバスの中で少し下調べをした。

空港からニース市内までの交通手段は何通りかあるが、一回券が€1.5で市内まで一本のトラムを使うことにして、あとは着いてからなんとかなるだろうと思っていた。（これがまさかの大誤算）

イタリアーフランスの国境付近の高速道路では、かなりの濃霧でまったく前が見えない状態。
山道を走っているので両側は谷。

前列に座っていた私を含めて、これ大丈夫なのか？と車内がかなりざわついていた。

ものすごい霧の中、停車したバスにフランスの国境警備の警察官が乗り込んで来て、パスポートのチェックが始まった。

シェンゲン協定国間の移動の場合、最初に入国した時に押してもらったスタンプのページを用意しておくとスムーズにチェックが終わる。

ボンジュールと挨拶をしてイタリア入国時のスタンプのページを見せると、3秒くらいでオッケーメルシーとパスポートを返してもらった。

思ったよりもあっさり。

コート・ダジュール空港からニース市内へ

チェックが終わって再びバスが走り出してから、
30分程度でコート・ダジュール空港に到着した。

濃霧の徐行で予定より約15分遅れての到着だ。

よし、市内に向かおう！ということで、空港の出入り口すぐのトラムのホームの券売機でチケットを買おうとしたのだが、ネットで見ていた券売機と明らかに見た目が違う…。

ひとまず画面を触ってみるが、あるはずの一回券が無い。最低でも€10のからの選択肢しか無いのだ。

なんで！？

周りの観光客たちも、「買い方わかる？」「いや、僕もわからないんだよ。」みたいなやりとりをしていたので、みんな困っているようだった。

何かの間違いかと思って、ターミナル内のインフォメーションを尋ねたが、外の券売機で買え。とのこと。

空港と市内の往復だけに€10もかかるの？と疑問に思いながら、最初に見た券売機とは別の場所に並んでみた。

結果は同じでやはり€10。

なんだか納得いかないので、すぐ後ろに並んでいたフランス人のおじ様に、ジャン＝メドサンまで1回券を買いたいんですけど、どうしたらいいですか？と助けを求めた。

親切に引き受けてくれたおじ様だったが、
彼もまた「おかしいな？」となっていたので、地元の人でも疑問を持つ価格設定であることは間違いないようだ。

謎は解けないままだが、しょうがないのでそのチケットを購入して、親切なおじ様と一緒にトラムに乗り込んだ。

トラムに揺られながら購入したチケットを翻訳にかけたのだが、1日券とか10回券とかそういう説明の類すら書いていないので、一体このチケットがどのように使えるものなのか見当がつかないままになった。

そうこうしている内に、ジャン＝メドサン駅に到着。

1つ離れた席に座っていたおじ様が、ボーっとしていた私に「ここで降りるよ！」とわざわざ声をかけてくれた。

フランス人は外国人に冷たいと聞いていたのでかなり警戒していたのだが、親切な人に助けてもらえて本当にありがたかった。

公共交通機関の価格改定に注意（2023年10月現在）

それにしてもこのチケット。納得いかない！

しかし何度ネットで調べても、一回券を購入する方法しか見つからない。

明らかに何かが変わったはずだ。

結果としては、
空港からトラムに乗るにはこのチケットを買うしかない。

らしい…。（未だに納得していない私）

2023年の7月から、ニースの公共交通機関のLignes d’Azurは、大幅なチケットのシステムと価格改定を行なったそうで、新しい情報がほとんどネットに上がっていなかったのだ。

一回券も€1.7に値上がりしているし、旅行者向けのチケットも何やらいろんな種類があるようなのだが、私が渋々買った1Airport round-tripの説明を見ても結局よくわからない。

イタリアもヴェネツィアでは、空港までの公共交通機関が割高に設定されていたので、リゾート地として観光客が集まるニースもそのようなシステムに変えたのかもしれない。

新しい料金に関して書かれたブログを2件見つけたのでシェア。

旅行中に見つけたのはこちらの記事↓

こちらの方の記事には、空港と市内の往復分と、市内のトラムとバスの3日間乗り放題分が付いていると書いてあるのだが、公式HPにはそのような説明がないので正式な内容がわからない。

帰国してから発見したのがこちらの記事↓

Lignes d’AzurのHP↓

英語とフランス語が堪能な方や、このチケット私も買ったよ！という、結局のところを知っている方ぜひ教えてください…。

②へつづく