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昨日出会った女優さんのお話〜日本と海外の役作りの方法は違うらしい

大女優の役にのめり込む度合いがスゴイ

昨日、とある場所に行って帰ろうとしたら、
「おぉ~!」
目の前から現れたのは女優の岩下志麻さん。
「こんにちは」と声をかけると、
「こんにちは」と返してくれました。
ただそれだけです笑。

でも、直接お会いすると親近感がわきますね。

現在82歳。出演された映画は120本以上ですって!!

岩下志麻さんと言えば「極道の妻たち」じゃないですか。
かっこよかったですね。

覚えているエピソードとしては、「目で笑わない」とおっしゃっていたこと。
なぜなら、目で笑ったらシワができるから。
それで顔が本当に動かないですもんね。
どうしたらあんなに顔を動かさずに話せるんだろうと思いました。

そして、彼女は役柄にのめり込んでしまうタイプだそうで、
家に帰ってからも役の通りでいらっしゃるそうです。

「極道の妻たち」の撮影の合間、家に帰っても、
普段だったら旦那様に「は~い」とお返事するところ
「なんや」と。

旦那様は「怖い、怖い」と言われていたそうですけれども、
映画監督さんですから理解があったから良かった。
そうじゃなければ離婚されてましたわ、と志麻さんのインタビューで
おっしゃっていました。

役作りのために会いに行った人

さらにスゴイ話は、卑弥呼の映画を演じた時。
これは本気だな、と思ったのは霊媒師さんのところに行って
卑弥呼の霊を下してもらおうとしたということ。

そこで何が起こったかというと、ご本人には下りなかったのに、
同行した事務所の方お2人に下りてしまった!

畳をかきむしって、のたうちまわる!!!
志麻さんは薄目を開けてその様子を観察して、
ヒントをもらって演じたんですって。

このように役にのめり込むのは危ないと、今では西洋の演劇では言われていて、推奨されていないようです。

ガイドしてもらうか、自己流でやるか

また、日本でお芝居をやるとき、海外からの演出家を呼ぶことがあるんですよね。
海外では、みんなでワークショップをやりながら役作りをすることが多いけれど、日本ではそういうやり方じゃないらしくて、個人に任されています。

だから、年配の方だと、自分のやり方があるから、「なぜ、ワークショップに参加しないといけないのか」と反発があって、うまくいかないんですって。
そのように、日本では自己流に役作りをするのが一般的だと聞きます。

それにしても卑弥呼を演じるからといって
霊媒師さんのところに行くってすごいですね。
志麻さんの場合、卑弥呼の役が終わってから1ヵ月も引きずって、その後は虚脱状態だったんですって。命がけの仕事ですよね。

とはいえ、もともとは精神科医になりたかっという岩下志麻さんは
狂気を演じることに興味があったそうです。

女優業というのは、自分じゃない別の人になるという意味で、
化けるという楽しみがあるらしいんですよね。

変身願望は人が持っているもの

でも、それって、色んな人にあるような気がしますね。
例えばハロウィンの時に仮装をして街に繰り出したり、アニメが好きな方がコスプレをしたりする。

自分じゃない何かになるって、どこかで、その人間の変身願望を満たしてくれるものがあるんじゃないかなと思います。

俳優さんは最たるもので、しかも一般的じゃない人になることで
全く別人になれてしまう面白さがある、というのはなんとなくわかる気がします。

お芝居と言うと、みなさんは自分に関係ないものだと思われるかもしれないんですけれども、アメリカのビジネス書を読むと、ビジネスマンやリーダーの人に、演劇のワークショップを受けるよう書いてあるんですよ。

演劇って普段やらないことをやりますよね。
私自身、演劇を1年間学んだ時期がありました。

その中でよく覚えているのが、会話をしながら、即興で喧嘩をしなさいというとワークで、難しかったですねぇ。

まず、高校生とお父さんという設定で会話を始めて、
だんだんと怒らないといけないのだけど、相手の話を理性で聞くと
「確かに~」と納得して怒れなくなります。

なかなか喧嘩ができないので、トレーナーの先生が
相手役の人に言ったのは「押し倒して!!」

バーンと押されました。

そうしたら面白いもんですね。
腹が立つんですよ、ちゃんと。
そこから喧嘩的になりました。

これくらい、無理矢理やってようやく怒れるというくらい、
急に怒れと言われてもできないものです。

また、怒りを体で表現してください。
というワークもあったのですが、拳の手をあげたり、手を組んでふんぞり返るなど、ありきたりになります。

「そんなありきたりなものはダメ!」と言われましたが、
どうやったらいいの?と全然わかりませんでした。
でも、そこから、人を見る時に身体を見るようになりました。

例えば、怒っている時って、人間ってこういう身体の動きをするものだな、など身体に意識がいきます。
というように、演劇では感情が身体で表現される側面が大きいので、
いろんな人を見る時に身体を観察するようになりました。

伝える前に大切なのは感じること


なんでも一回やってみると面白いです。
やってみないと、そんな視点が出てこないです。

マスタークラスでは、演劇のワークショップも取り入れているんです。

というのも、感情を感じるってコミュニケーションでは大切だからです。
感情をぶつけるんじゃない。

感じながら言葉で伝えていく。
その時に、まずは感じていくということが大事なんですよね。

だから演劇のワークショップで教えてもらったことを
授業でも取り入っています。

次のクラスではその要素を増やしていこうと思っています。
私自身、新しいことにもトライしていきます!


マスタークラス第3期、この秋始まります!一緒に人生変わっちゃおう😎
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Voicyにてお話しました!


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