Wゆきの話

ユキ(雪女のユキ)

オリジナルの話では力を失いつつある妖怪という設定だったので、弱々しい感じをイメージして書いていました。ただ、人間との関係は悪くなく、人間界の中での自分の役割を客観視できる聡明さと芯の強さも併せ持っています。

ゆきの中に入ってからは、私が書く場合は比較的コミカルなキャラクター(どちらかというとボケ)として登場させています。しかしながら、人間に対する好意的な目線は変わらず持っています。また、妖怪として人間とは一線を画す側面もあり、ストーリーの中では助言したり、話を展開させるキーマンになってくれる子です。

「〜ですわ」や「〜だわ」が口癖ですが、これはARIAというアニメのアリシアさんがモデルです。雰囲気も彼女をモデルにしています。(まあARIA、全部見てないんだけど←おい)

風花ゆき

私が書くときは、どちらかというとツッコミ役で頑張ってもらっています。基本的には明るくて優しい良い子というイメージで書いていますが、感情の揺れ幅をユキよりも大きくして、人間くささを出すようにもしています。

失敗をすることも多いのですが、人間って失敗する生き物だから、ゆきは私たちの投影でもあります。ユキとの違いはここにあります。ゆきは決して完璧なキャラではありません。でも、そういう不完全なところを魅力だと思ってもらえたら良いなと考えています。

名字の由来は、風花雪月。中国の四字熟語で、日本では花鳥風月に当たる言葉です。

お兄ちゃん大好きというブラコン設定もありますが、お兄ちゃんは風花颯月(さつき)という名前で、二人合わせて風花雪月になるよというのが裏設定です。

考えていること

基本的にはバディものをイメージしています。ゆきとユキで助け合いながら、問題を克服していくという感じです。

短編の場合はほぼ漫才みたいなやり取りにしちゃってますが 笑、長めの話ではバディもののイメージです。(長めの話はまだ公開できてないですが……書いてはいるのでちょっとお待ちを……)

私がコミカルに書くのが好きなので、シリアスな話でも笑ってもらえるようなポイントを作りたいと思っています。むしろ、笑いがあるから、ネガティブな感情がより映えるはずだと考えています。

というより、日常ってそういうものだと思っているのです。ポジティブとネガティブが共存しているというか。ずっとシリアス、ずっとお笑いでは、キャラクターたちの日常をこちらが恣意的に固定してしまっているのではないかと思ったりすることもあって、できるだけ両方の要素を混ぜたいというのは意図しているところです。(作品を作るときはキャラクターの生活を私が切り取っている、カメラで追っているというような感覚を持つようにしています)

あと妖怪に関しては、人間が生み出すものだというのが私の基本的な思想です。妖怪を見るのは人間だけですから。私たちの色々な意味での恐怖心が妖怪を生み出してしまうのです。妖怪を通して、人は恐怖に名前をつけて、解釈しようとしてきたんだと思っています。

雪女であれば、雪山で遭難したり、凍死してしまう恐怖、見送った人が帰ってこないという恐怖から生まれたものでしょう。でもおどろおどろしい化け物ではなくその姿が女性なのは、山の持つ神秘性を現していたり、遭難したりしたときの孤独を和らげる存在として考えられてきたんじゃないかと思います。

だから、雪女は怖いけれど、どこか怖さだけではない魅力があるように思います。

そういう魅力がある話が書けたらいいなとは思います。

私、金子みすゞの詩が好きなんですけど、彼女の詩は視点が変わっていて、動物から見た人間っていう詩が結構あって、すごくハッとさせられるんですよね。詩でも、ストーリーでも、そんなものが書きたいです。

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