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岐阜駅本の市 参加日誌

3/2と3に行われた岐阜駅本の市。
私は前日の2日に前入りして、現地視察と観光に時間を取った。

岐阜には初めてきたので、JR岐阜駅に着いて驚く。ステンドグラスの鵜飼と黄金の信長像。結構なインパクトだな、こんなに街を上げて鵜飼を推していたんだと、地元の熱意と他地域から来た私との温度差を感じる。

見事なステンドグラスの鵜飼アート


黄金の信長像に至ってはLINEで家族に写真を送った後にやってきた「岐阜って信長だったけ?」と長女の返信をみて、そんなに印象ないんだよなと同意をしてしまった。岐阜の皆さんには申し訳ないことだ。親子揃ってもう一度日本史を見直さないといけない。

キラキラしてるとやっぱり目立つ。信長さん目立ちたがり屋だったような記憶がある。



私にとって岐阜はクラフト都市の印象がある。陶磁器屋に勤めていた頃、瀬戸美濃とよく仕事で聞いていたことが残っていた。あと、美濃和紙。きっと紙は好きな県民性があるような予感がしていた。

まずはホテルに荷物を預けて、会場に向かうとものすごい熱気が!

最初に見たのは古本市の会場だった。たくさんの普通の人が本を探していた。
ポスターがおしゃれだったからきっとおしゃれなイベントなんだろうと思っていたので、おしゃれさんばかりではない様子にとてもホッとした。

そしてその会場の人が、independent publishing market(IPM)というカテゴリの同人誌・zine・littlepressの会場に流れてくる。もちろんIPM目的のお客さんもいるのだけど、古本目当ての人、元々イベントがあったことも知らないような人がやってきては眺めていく様子がいいなと思った。文学フリマとZINEマーケットの間みたいな感じかなと思いながら会場を回る。

たまたま目に止まった本が、伊藤敦志さんの「大人になれば」
卵の黄身のような綺麗な色とシャープなイラストが一目で好きな世界だと思った。ついつい長くお話しさせてもらう。サインもいただけて嬉しかった。

もう素敵。おまけに泣けちゃう。



知らない街に行ったらできるだけミュージアム(美術館・博物館など)に行こうと決めているので、岐阜県美術館に向かう。JRを一駅乗って、徒歩15分ほど。大きくはないけど、アットホームな雰囲気の美術館に着く。

着いてまず目に飛び込んできたのはパーキングの文字。Pの文字が木版画のような文字で、形に手仕事があると思ったら、美術館のロゴがそういう雰囲気だった。
好きだ。このセンス。それを見つけて嬉しくなる。そして所蔵作品に、藤田嗣治と長谷川潔を見つけてもう一度嬉しくなる。帰って調べてみるとロゴデザインは日々野克彦館長。カッターで既存だったロゴに手を入れて作ったそうだ。

チケットも素敵なデザインだった。

一人、軽い足取りで美術館を後にすると次はバスに乗って、徒然舎を目指す。そこは、今回のイベントの主催のお店の一つ。どんな雰囲気なんだろうとバスを利用し、柳ヶ瀬のアーケードを歩いて向かう。
この時の徒歩の道々はタイムトリップしている雰囲気だった。昭和50年代・飲屋街・スナック・バー・ラウンジというキーワードにクラクラする。時代のトンネルを抜けた気分でお店に着くと、イベントが忙しいからと早めに閉店をした後だった。仕方ないから、お店の前を2・3回うろうろして、のぞいた後に、看板を写真に撮って次の目的へ向かう。もう一度会場に向かう予定だ。

徒然舎から、広い道に出ると神田町4の交差点があり徒歩20分ほどでJR岐阜駅に着ける。大きな通りをぶらぶらと歩くと「ツバメヤ」という雰囲気の良い店構えを見かける。多分和菓子屋。お土産がないか立ち寄ってみる。

ツバメがいきおいよく飛んでいて素敵

お店に入ると私好みの雰囲気で気持ちが高揚する。丁寧に作りましたと商品が話している感じがする。どれもこれも欲しい!お土産にしたい!と思わず手を伸ばしそうになるけど、生菓子は明日のこともあるし、荷物が増えるのもちょっと嫌だしなと悩みに悩んで、おかきを3種類と小さな羊羹を選ぶ。ここで、目に止まるわらび餅。本店限定。お店の人に賞味期限と保存方法を確認する。家族で食べたい量。でも持って帰るにはかなり難しい。猛烈に1分間悩んで買って帰ることにした。やっぱり食べたくてこの日の晩御飯と明日の朝ごはんをわらび餅にしよう。

結局晩御飯だけになったわらび餅。お腹いっぱいになる。



意気揚々とわらび餅とお土産の品々を抱えて歩く先に実はもう一つ楽しみがあった。それは「スガキヤ」。マップで調べるとJR岐阜駅を目指してこの道を歩く先に「スガキヤ」があるらしい。さらに誕生祭といって、メニウが半額の日だとSNSで知っていた。

真っ赤なストライプが強く主張するお店を見つけた。そこが「スガキヤ」だった。特選ラーメンを一つ頼んでわらび餅前のお腹に入れる。
小ぶりなファーストフード感覚の量だったし、食べやすい味でちょうど寒くなってきたタイミングだし暖かなラーメンはとても美味しく感じた。そして、蓮華の代わりに着いていたもののデザインがかなりインパクトのある先割れスプーンの進化型だった。

スプーンを見た時衝撃を受けた。


その後ホテルにわらび餅を置いて、明日の出店会場にもう一度到着したのは6時過ぎ。
古書の棚をふらふらと楽しんでからホテルに帰り、ちょっとホームシックにかかりながら1日目が終了した。

翌日は朝6時半ごろ目が覚めた。
身支度をして、一度近くの店で朝ごはんを食べてから部屋に戻ってチェックアウトした。会場には一番乗りで、意気揚々と準備に取り掛かる。
先週にすでに並べ方はマスターしているので、20分くらいで設営が完成した。

ポスター大きすぎ。次はもうちょっと上品なサイズにすることにする。


少しするとビーナイスさんが通りかかったのでお話しさせてもらい、そのあとで以前より気になっていた本と、もう1冊購入した。

左が狙っていた本。右は衝動買い。でも楽しい本


設営がほぼ終わった私は、近くのブースを回っていると、秋田出身・秋田に関するZINEを作っているこたまごさんやアルパカのZINEを作るなめみそさん、大学司書で書評エッセイを作る穂坂ユズハさんがが来て準備を開始した。
お向かいにもちょっと気になる本があるぞ、柿内正午さんのブース。
開始前や、手が空いた時にちょっとずつ買いにいく。

こたまごさんの冊子。これを見て私はきりたんぽを作る予定。
なめみそさんのアルパカの冊子 全国マップに熱烈なアルパカ愛を感じる
穂坂ユズハさん書評エッセイ。実はみっちり内容が詰まっていてお買い得な印象。
柿内正午さんの『ベイブ』論 形と表紙ととてもみっちりした文字組がユニーク


11時前くらいからなんとなくお客さんが増え始め、
お昼前後に第一波。盛り上がった時には歩くお客様と立ち止まってみるお客様が固まって動きずらそうになる。そういう時はボリュームがあって、こちらも高揚してくる。
これはお祭りだ、みんな楽しんでるものね。と感じながらあっという間に終わりの17時になった。
売り上げはそこそこ。目標には届かなかったから、今後のどんなふうにしたらいいのかなと計画を今考え始めている。

その日私は看板に「岐阜のおすすめのお土産教えてください」と書いていた。
広島でも掲示したのだけど、あまり反応はなく、でも岐阜の人は読んでくれて「要冷蔵でもいいならフルーツ大福がいい!」とか「鮎なら玉井屋がおすすめ」とか、「柿が鮎の形をした柿ピーもある」といろんな情報がもらえた。

私はその中で「下剋上鮎」というお菓子を買って帰った。
いつも鵜に食べられてばかりの鮎がやられっぱなしではないぞ!と鵜を食べている鮎がデザインされたクッキーのようなものだ。

帰りは新幹線で、天ムスを食べながら軽い頭痛があったので、風邪を引いたかと焦ったが、花粉症がでてきたらしく、鼻水を啜りながら家に帰った。
家に着いて早々に、お土産を広げて、色々話を聞いてもらい、私の岐阜の出張は終了した。


イベントの詳細について 
徒然舎HP内
岐阜駅本の市

雰囲気が盛り上がっていたので、2回目も期待していますー

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