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少年院卒の人生哲学マガジン

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少年院を出た人間が思う、人生についてまとめてあります。
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#反抗期

少年院卒の私を愛した祖母の話

明日、5月20日は祖母の80回目の誕生日だ。 もうこの世にはいないが、あの世からロクでもない孫を忙しなく見てくれているだろう。 私は家庭の事情で、祖母に育てられた。 母でもなく、親でもない。 しかし、私にとっては母であり、親であり、そして唯一の支えであった。 こんな孫に最後まで愛してると言い続けた、変わった祖母を紹介しよう。 愛しなさい、見返りはない。それでも愛すのよ。 私から見ると、祖母はマザーテレサのようだった。 お金がないと言われると、その日知り合った人

少年院卒が思う、生きやすい生き方とは

私は今の時代を生きやすいとは思わない。 ものは考えようかもしれないが、政治的、経済的に若者が苦しんでいることは紛れもない事実だろう。 数々の自己啓発本が販売され、「自分がなにか」という疑問と向き合いながら生きている人は多い。 だが、自分など探したところでどこかにあるわけではない。 少年院を出て社会に戻ってきたら、一般的には這いつくばって生きるような姿を想像するかもしれない。 しかし、私は今日も下品な笑い声を撒き散らしながら楽しい時間を過ごし、世の多くの人より幸せに暮

少年院卒のダメ人間を救った3冊の本

少年院送致になってやることもないので、逮捕後からずっと本を読んでいた。 最初は小説や漫画を読んでいたが、医療少年院で精神科医と出会ったことにより自己啓発や心理学にハマっていった。 その中でも、未だに精神安定剤代わりに読み返す本がある。 この本に出会わなかったら、私は恐らく今頃刑務所にいただろう。 なかなかマイナーな本だが、人生に迷いがある人にぜひ読んで頂きたい。 普通などどこにも存在しないと教えてくれた本 この本を読み始めたのは、夏になる少し前、上野駅のタリーズだ

医療少年院送致された私は精神病なのか

そもそも疾患の疑いがあるから医療少年院に送致されるわけで、そんな私も精神病じゃないかと疑惑を持つことは自然なことである。 しかし、残念ながら私は精神病ではない。ろくに風邪も引かない健康優良児そのもので、基本的になんとかなるさのお気楽主義である。 なんともならなかった結果、少年院送致になったのは笑えないが、私が医療少年院で精神科医とどのようなやり取りをしていたかご紹介しよう。 私は医療少年院で乖離性障害だと診断された なにをアホなと思ったが、実際に私にはそう診断が下され

頭が良すぎるから医療少年院送致

私は暴行致傷、窃盗、監禁の罪で19歳のときに逮捕された。 所謂、オヤジ狩りというやつだ。 事件を起こしたのは18歳のときだったが、住所不定でフラフラしていたため「居場所を特定するのに時間を要した」と刑事は言っていた。 事件の内容からして警察は当初、男子の犯行だと思ったらしい。 私の名前は男女にあり得る名前のため、警察は家宅捜索に来た際「こんなに華奢な女の子だったのか」と驚いていた。 私は昔から内向的で、親に何を聞かれても「大丈夫」と答えていた。友人を積極的に作るタイ