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電気ノコギリは電気ノコギリの夢を観るか2024

家の入り口部分に、そこそこ大きな木が立っている。

(いちおう断っておくが、我が家に土のあるスペースは猫のひたいくらいしかない。こういうことを書くと「お庭があるんですか? ぜいたくですねぇ」とか言ってくるバカがいるので釘をさしておく。

この木、生い茂って葉っぱで道路標識を隠してしまったりして、危険なのだ。亡くなった親が意図的に植えたのか、それとも自然に生えて来たものを放置しているのかわからない。
植物学者でも読んでこないかぎり、わからないだろう。
だが植物学者の知り合いなど、皆無である。

ここからは、想像上の植物学者の話となる。

私が接してきた学者はたいていプライドが高い人が多く(もちろん気さくな人もいると思いますよ)、たまたま知り合いに植物学者がいたとしても、

私「ちょっとウチの木、なんていう種類か見てもらえませんか?」

傲慢な植物学者「なんだよ、めんどくさいな。金取るよ(笑)」

私「今度、一杯おごりますから、ひとつ」(すでに拒否反応を示されたので、頼む気が失せているが、卑屈にもう一歩踏み込む)

傲慢な植物学者「おれ、下戸なんだよ」(空気読めない人特有の、いきなりの話ぶったぎり。「高級スイーツでもごちそうしてくれよな!」とか言えないんだよこういうヤツは)

それで、私は「そうなんスかぁ~」とか言いながらスゴスゴと引き下がる。

ちなみにこの「架空の植物学者」のキャラをくわしく造形してみる。

(子供の頃から植物が好きだった。私立から中高一貫の高偏差値校に入り、現役で一流大学の植物を勉強する学部に入学、空気は読めず傲慢だが高名な教授に師事する。しかし教授もおそわる当人もどっちも空気が読めないので、チグハグなまま、わりとうまく関係が結ばれ、めでたく学者となる。)

(お見合いで昭和の女子プロレスラー研修生のような、後輩いじめの達人のような陰険な面構えをした女性と結婚。しかしお互い空気が読めないのでそれなりに仲良くやる。妻の方は夫が学者であることを周囲に自慢するタイプ。当人は東海オンエアの動画を観るしか趣味がない)

(彼の植物学者としての実績は中の下あたり。一般書としては「はじめての植物学」的な本は出したことがある。)

(身長二メートル、猫背でひょろひょろした体型。あごがしゃくれていて目つきが鋭い。名称不明の燕尾服のようなものをいつも来ていて、古い車に乗っているが、「古い車マニア」的なこだわりがなく、車検が通るレベルであちこち改造しているので、マニアが観ると、気分が悪くなる。

ある日、通りすがりのフットボーラーに体当たりされ、工事中のビルの屋上から転落し、その後行方不明。

残された妻は、地域のドッジボールチームに入って楽しくやっている。

しかし、植物学者はいったいどこへ行ったのか?

世の中には不思議なことがあるもんですぇねぇー。

あ、電気のこぎりのことを書くのを忘れてしまった(購入したのは本当)。

おしまい!



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