また乃木坂の「他の星から」について書いてしまった。実に面白いテキスト
自分はネットに何か書くときも「つまんないリプライが来ないかな」といろいろと想定してしまうし、新作映画を観ているときも、「この映画のこのシーンは、きっとネットでこういう叩かれ方をするんだろうな」と思ってしまう。
しかし想定外というか、予想をはるかに上回る、意外過ぎる「言いがかり」感想というものがこの世にはある。
日向坂46の新曲「君はハニーデュー」に関し、
「女性を果物にたとえているのが気持ち悪い」
という意見をネットで散見してびっくり。
言いがかりとしか思えない。
「女性を果物にたとえていていやらしい」というのは、「セックス」のたとえを「食べる」関係の言葉で表現することがあるからだと思うが、「君はハニーデュー」の歌詞の内容では、まだ好きな子にちゃんと話をしたこともないという設定。
だから、下品な表現としての「(異性を)食った」というような表現と直結はしないはず。
あの歌詞をいちいちいやらしいとか気持ち悪いとか思う方が、想像力がたくましすぎていやらしいと思います。
それと、基本的に秋元康関連のアイドルの歌は、どんな子が歌うのか、どんな振り付けなのか、どういう感じで曲がリリースされるのか、などの総合的判断で「いいか悪いか」を判断せざるを得ないので、一曲だけ切り出してあーだこーだ言っても、あまり意味はないと思う。
一方で、たとえば乃木坂46メンバーによる「他の星から」の歌詞は、「楽しそうだから、みんなで滅亡するならかまわない」というなかなか恐い歌詞をアイドルたちが笑顔で歌う、というさらに恐い演出でけっこう攻めてると思うのだが、そういうのは(別に代表曲というわけでもないから仕方ない面もあるが)とくに話題にはならないのね。
なお「作詞家」秋元康としては、「他の星から」は欅坂46の「サイレントマジョリティー」や「不協和音」などの「体制に反逆する」的な歌詞の正反対の内容なのも注目すべきだ。
だって「支配されても、どうでもいいや」って歌詞ですからね。
この「なんだか恐い空気感」が自分は好きなんです。
私は秋元康がアッパーな気分のときに「サイレントマジョリティー」を書いて、ダウナーな気分のときに「他の星から」を書いたのだと勝手に解釈している。
おしまい
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