見出し画像

ちょっと昏いくらいの青い空



ひとりきりで
振り向くように
青い空が
昏く

刺激的な香りが
立ちこめる
星が幾つも
落ちた傷に

いつまでも
まるで
そこにいるように
消えないリリック

弾けるような
旋律に
言葉が踊っている
幾度も幾度も

再生される
すべては傷であったか
飛べないまま
弾けた
赤い風船



追悼 津野米咲(赤い公園)