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#0 あなたはシベリアってどんな場所か知ってる?

 どうも皆さんこんにちは!ロシアに行きたくてたまらない男です。
 皆さんはシベリアと聞くとどんなイメージをするでしょうか?
多くの方はただ漠然と「寒そうだ」と想像するかもしれません。なかなか旅行先に選ぶ人は少ないでしょう。なので、今回は皆さんにシベリアって案外面白そうな場所だなぁと思ってもらえるようなシベリアの魅力をご紹介していきます。全部で10回くらいを予定してます。

地球上で最も厳しい場所?

 実はイメージ通り、シベリアはとても寒い土地です。サハ共和国のオイミャコンというシベリアの北東に位置する村では、冬は平均-50℃は当たり前で北半球で最も低い-71.2℃を観測したほどです。しかも夏は30℃を超えるので寒暖差が100℃近くということになります。これはとても厳しい環境だと言えますね。

強制労働の象徴?

 よくネットでもネタとして使われている「シベリア送りだ!」というセリフは一度は聞いたことがあるかもしれません。また、学校やテレビで「シベリア抑留」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。
 シベリア抑留とは第二次世界大戦末期に侵攻してきたソ連によって捕らえられた民間人や日本軍捕虜がシベリアやソ連各地、衛星国へ労働力として連行され、過酷な環境下での強制労働を強要された事件のことです。そこでは多くの命が失われたので、シベリアと聞くと悲しいイメージがある人も少なくないと思います。

憧れの地?

 今まではシベリアの暗いイメージの方に焦点を当ててきましたが、今度はシベリアの魅力について紹介していきたいと思います。
 その魅力は何といっても豊富な自然です。あなたが今思った20倍は豊富です。これは冗談ではなく、シベリアの森林面積は広大で約760万平方キロメートル、わかりやすく言うと日本20個分の面積の森林があるそうです。
(参照 https://www.eorc.jaxa.jp/earthview/2010/tp100818.html

 しかし、多くの方が

豊富なのは分かったけど、森がたくさんあるだけじゃ…ねぇ?

と思ったに違いありません。ご安心ください。ただ森があるだけではないのです。実はロシア(シベリア)にある森林は他の北部地域の森林に比べて、比較的原生のまま手つかずで保存されていることが分かっています(世界に残る原生林保有数ランキング 1位 ロシア 2位 カナダ 3位 ブラジル)。
 また、スウェーデンやフィンランドでは伐採のために、原生林が元の面積の 1%から2%にまで減少し、西ヨー ロッパ全体では元の森林の 1%しか残っていないというデータがあります。そんな貴重な原生林がシベリアには多くあるわけです。
(参照 https://www.gef.or.jp/activityex/forest/world/report/H10report/3.pdf)


原生林

まったく人の手が加わったことがなく、過去に重大な災害等の被害も受けていない自然のままの森林をいい、原始林、または俗に処女林などともよばれる。世界的にみても、厳密な意味の原生林は熱帯多雨林や亜寒帯林の一部などに残るにすぎず、とくに日本ではほとんどないと考えられる。このため、原生林を広く解釈して、人間が計画的に伐採したことがなく、かつ、近年重大な災害も受けていないために極相状態に達している森林(遷移(せんい)の最終段階で、安定し、永続性のある森林)、という程度にとらえるのが妥当であろう。こうした原生林は、その地域の気候や土壌などの環境条件に応じ、動的平衡状態といわれる生態学的安定状態にあるのが普通で、その機構や機能は、人間の土地利用法、農林業技術、環境保全技術などに対する基礎データを与え、具体的モデルとなる。また、土地利用に失敗したときの自然回復の見本ともなる。さらに、将来の必要に応じるための生物種の保全場所としても重要で、これは原生林のような種の多様性のなかにおいてのみ実現される。

日本大百科全書(ニッポニカ)

 ちなみに、日本で原生林をみるには青森県の白神山地や北海道の知床半島、鹿児島県の屋久島にまで行く必要があります。

原生林の魅力とは?

 原生林の魅力を説明するには言葉では表現しきれません。
 主観的な魅力で言えば私が一度知床に行ったとき感じた、本能が喜んでいる感覚が魅力の一つではないでしょうか。あぁ人間も動物だったんだなぁと本能が露天風呂に浸かっているかのようなじわじわくる幸福感がいまでも忘れられません。片田舎の里山とは別の感動が原生林にあると思います。
 客観的な魅力で言えば、何千年も前から変わらない生態系があるので自然(地球)のリアルな営みを観察することができることでしょう。また、そこにしか存在しない動植物や光景を目撃することもできるでしょう。それらはきっとあなたにとって忘れられない思い出になるはずです。

最後まで読んでいただきありがとうございます!今回はイントロダクションをお届けしました。次回は「シベリアってどこ?」です。ぜひご覧ください。


  





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