国葬って何?

 燃えるかもしれないけれど気になったので書きます。

 元国会議員の安倍晋三さんを国葬するかどうかで連日盛り上がっています。私には学がないので国葬がどういうものなのかとか、それに国民の税金を使うことがどういうことなのかとか、安倍晋三さんがどういう人だったのかとかはよくわかりません。
ただ、連日の盛り上がりを見ていて気分が悪くなります。

 ひとつは、安倍さんの周りの方の心中。安倍さんは公人だったかもしれないけれど、誰かの兄弟で、誰かの夫で、誰かのお父さんで、誰かの友人だったはず。彼が亡くなったことで悲しんでいる方は確実にいるのに、少しだけでもそっとしておいてあげることはできないのでしょうか。仮に私の家族が亡くなったとして連日、国葬すべきとかやめるべきとか、知りもしない人が騒いでいるのを見たくないし聞きたくない。公人やそのまわりの人には人権とかプライバシーとかはないのでしょうか。

 もうひとつはそんな様子を見ても政治活動をおこなってくれる方々。特に事件があったあとも投票日まで、他の候補者の方々が選挙活動や街頭演説を続けられていたと記憶しています。あの事件を見て私の狭小な心は、政治家というお仕事は絶対にやりたくないと思いました、むしろお仕事全般に命は懸けられない。だから政治家の方々の矜持を垣間見た気がしてすごいなと思いました。

 安倍さんという人掘り返せばいいなと思うところも気に食わないところも山ほど出てくるでしょう。こういった事が起こると初めのうちは彼の良かった側面にスポットライトが当たり悲劇のヒーローかのようにもてはやされましたが、現在はその逆。ヒトや物事にはいろんな側面があって、いろんな切り口で解釈ができるのです。それらのうちの一面だけを拡大解釈するのは私には少しずるいことをしているように思えてしまいます。

 どのみち、ここまでこじれてしまったら国が一丸となって弔うという意味の国葬はできないでしょう。ただ、今回の騒動を見て、「クソマジメしかこの国にはいないのか」とつい拡大解釈してしまうこの頃です。

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