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ART memo. 2022-vol,9

Constantin BRANCUSI
『眠る幼児』『雄鶏』
豊田市美術館

今回は豊田市美術館に行って参りました。
現在開催されている
『サンセット/サンライズ』
に展示されていた作品の一つです。
展示コンセプトはこちら↓

「サンセット/サンライズ」の豊かさは、眠りと目覚め、終わりと始まり、死と生、闇と光など、さまざまな象徴や解釈の可能性を差し出してくれるところにあります。こうした、生きる人間の儚さと強さ、相反する価値観やそのあわいなどをも表す意味の広がりは、まさしく芸術家たちの創造の問いかけと重なりあうものです。
また、日没と日の出の前後に現れる薄明の神秘的な時間帯は「マジックアワー」とも呼ばれています。心が揺さぶられる魔術のような光景に立ち会う経験は、思いもかけない美術作品との出会いにどこか似ているともいえるでしょう。
本展は、こうした「サンセット/サンライズ」から派生する多様なイメージを手がかりに、豊田市美術館のコレクションを紹介する試みです。さらに招待作家として、愛知県にゆかりのある小林孝亘氏を迎え、静けさと強い存在感をもつその数々の作品を案内役に展覧会を構成します。
美術館で心が揺さぶられる豊かなマジックアワーをお楽しみください。

Toyota Museum of Art

コチラの展示に2点採用されておりました。
まずコチラから
『眠る幼児』

                                          Photo:Tao
コンスタンティン・ブランクーシ(1876-1957)
『眠る幼児』
1907年(1960/62年鋳造)
ブロンズ
10.6×16.3×14.2cm

不貞腐れてる表情がなんだか可愛い💗
頭部がコロンと転がっている様も尚更のこと。
あと、ブロンズというのもポイント高い✨
手のひらに乗るくらいの大きさの
このオブジェ欲しいなぁ✨

アートだからといって私は小難しく感じれない笑
こんなシンプルで素直な感覚からでいいと思う。
自分の心が喜ぶ感覚を今大切にしたいのです🌱


                                          Photo:NiW
Constantin BRANCUSI (1876-1957)
『Sleeping Child』
1907 (cast 1960/62)
bronze
                                          Photo:NiW
                                          Photo:NiW

✣ 作品概要 ✣

コンスタンティン・ブランクーシ紹介欄に記載します。

次にこちら
『雄鶏』

                                          Photo:Taoコンスタンティン・ブランクーシ(1876-1957)
『雄鶏1924年』
(1972年鋳造)
ブロンズ

カッコイイ✨
飛べそうな気がする!!!
1900年代を生きたルーマニアの彫刻家。
ちょうど1904年にライト兄弟が初の飛行を成功させた。
日本は明治時代の中ごろ、日露戦争があった。
この辺のルーツの影響もある気がする
個人的には
とても開放的で可能性を感じます✨
現代のアートはもちろん
デザイン分野にも精通するような
削ぎ落とし(マイナス)の表現!!!
コチラもコンパクトな机に置けるサイズ感の
物があれば欲しい。。。✨

                                          Photo:NiW
Constantin BRANCUSI (1876-1957)
『The Cock 1924』
(cast 1972)
bronze
                                          Photo:NiW
                                          Photo:NiW

✣ 作品概要 ✣

コンスタンティン・ブランクーシ紹介欄に記載します。

彫刻家紹介

✣ Constantin BRANCUSI✣
コンスタンティン・ブランクーシ

Constantin BRANCUSI

コンスタンティン・ブランクーシ
(Constantin Brâncuşi, 1876年2月19日 - 1957年3月16日)は、ルーマニア出身の20世紀を代表する独創的な彫刻家である。20世紀の抽象彫刻に決定的な影響を与え、ミニマル・アートの先駆的作品も残した。
-生涯-
・1876年2月19日、ルーマニア南西部のオルテニア地方(ワラキア地方の西半分)のゴルジュ県ホビツァに生まれる。
1894年から1898年まで、ワラキア地方のクラヨヴァの美術工芸学校で美術を学ぶ。
1898年から1901年までブカレストの国立美術学校で美術を学んだ後、しばらくは故郷で大工仕事などに従事。
1904年、パリ美術学校に入学し彫刻を学ぶ。この頃はオーギュスト・ロダンの影響を受けていた。
1907年、ロダンの工房で働く。ロダンに憧れてはいたものの「大樹の陰では何も育たない」と言ってわずか2ヶ月で去る。抽象化への転機となる作品『祈る人』を製作。
1908年、『接吻』シリーズ、『マイアストラ』シリーズの制作開始。写実的方法を離れ、極めて単一で純粋なフォルムの抽象的作品に至った。
1913年アメリカで最新のヨーロッパ美術を紹介する展覧会「アーモリーショー」に出品。
1924年、代表作『空間の鳥』シリーズを製作開始。
1957年3月16日、パリにて死去。

Wikipedia

✣作品と人物✣

非常に要素を削ぎ落とした一見してミニマルな作風を持つ。
彫刻などが置かれる台座も作品と一緒に制作していた様。
ブランクーシの作品は抽象化が進み
代表作である『新生児』や『空間の鳥』では
幼児の頭部や飛ぼうとする鳥がほとんど単純な
卵型やプロペラ型の形態にまで至っている。
しかし彼の作品は描写の対象の本質を捉え
それを効果的に単純な形態に写すものであり
対象物の携帯から完全に離れてしまうものではない。

まさに今回の展示の2作品から伺えますね🌱

この単純化の結果
1926年に作品販売の為『空間の鳥』をアメリカ合衆国に
輸出した際、税関で美術品とみなされず工業製品とみなされてしまい
高い関税を課せられてしまった為
購入者と税関が裁判で争い
購入者が勝訴する事件が起こっている。
-人物像・親交-
ブランクーシの独創的な作品は
後の現代彫刻、絵画、デザインなどへ、多大なる影響を与えた。
特に代表作でもある『無限柱』シリーズは
単純なユニットの反復により構成され
本人が友人のマン・レイに語ったところでは
どこで切断しても無限の柱としての特性を失わないものとされる。
この思想はカール・アンドレなどの
ミニマル・アートへ強い影響を与えた。
ブランクーシは朴訥な人柄で様々なアーティストから慕われ
マルセル・デュシャンやマン・レイとも親交があった。
デュシャンはニューヨークでブランクーシの作品を
売買することで生活していた時期もあった。
マン・レイから写真術を教わったブランクーシは
自分のアトリエ内に暗室をつくり
自らの作品を写真に記録することに熱中した事もあった。
また、イサム・ノグチはパリでブランクーシの助手となることで
抽象彫刻家としてのキャリアに方向性を見出した。

著名な言葉で、
“create like god, command like king, work like slave”
「神のように創造し、王のように指揮を執り、奴隷のように働け」
を残している。
1991年から1994年まで発行された
500レイ紙幣に肖像が使用されていた。

✣ブランクーシと親交のある芸術家✣

現代でも人気な芸術家たちの名前がたくさん出てきますね✨
上記の芸術家たちの有名な作品とともに簡単にご紹介。

マン・レイ(Man Ray1890-1976)
『Glass Tears 涙 48/50』

アメリカ合衆国の画家、彫刻家、写真家。
ダダイストまたはシュルレアリストとして、
多数のオブジェを制作したことでも知られる。
レイヨグラフ、ソラリゼーションなど、
さまざまな技法を駆使し、
一方でストレートなポートレート
(特に同時代の芸術家のポートレート)も得意とし、
ファッション写真と呼べるような作品もあったりと、
多種多様な写真作品群を残している。
カール・アンドレ(Carl Andre 1935-)
『Draco (1979-2008)』

20世紀のアメリカ合衆国の彫刻家、詩人。
ミニマル・アートを代表するアーティストの1人。
マルセル・デュシャン(Marcel Duchamp 1887-1968)
『噴水(泉)』

フランス生まれの美術家。
20世紀美術に決定的な影響を残した。
画家として出発したが、油彩画の制作は1910年代前半に放棄した。
チェスの名手としても知られた。
ローズ・セラヴィ(Rrose Sélavy)という名義を使ったこともある。
2人の兄、ジャック・ヴィヨン(Jacques Villon, 1875年 - 1963年)と
レイモン・デュシャン=ヴィヨン
(Raymond Duchamp-Villon, 1876年 - 1919年)も美術家。
1955年、アメリカ国籍を取得した。
近年の研究では、
代表作の『噴水(泉)』を含む多くのデュシャン作品は、
ドイツの前衛でダダイストの芸術家・詩人の女性、
エルザ・フォン・フライターク=ローリングホーフェン
(Elsa von Freytag-Loringhoven)が制作したとされている。
イサム・ノグチ (1904-1988)
『ヴォイド (1971)』(鋳造 1980)

アメリカ合衆国ロサンゼルス生まれの彫刻家、
造園家、作庭家、インテリアデザイナー、舞台芸術家。
日系アメリカ人。

全員好きな系統💗
やっぱりお気に入りの入口から掘り下げると
お気に入りの世界がどんどん広がりますね✨
後にきっと、いや、必ず取り上げる方々です♪

作品紹介

✣ 無限柱✣
ブランクーシの公園

無限柱、トゥルグ・ジウ

有名なブランクーシの公園は、
ルーマニアのトゥルグ・ジウの町にある。
作品正式タイトルは
「終わることなき感謝の柱、英雄たちの記念碑」で、
無限に折り重なる魂の塔をイメージします。
無限の天に向かってまっすぐに、
永遠に伸びています。

上記で記載しましたが
ブランクーシの独創的な作品は
後の現代彫刻、絵画、デザインなどへ、多大なる影響を与えた。
特に代表作でもある『無限柱』シリーズは
単純なユニットの反復により構成され
本人が友人のマン・レイに語ったところでは
どこで切断しても無限の柱としての特性を失わないものとされる。

シンプルな連続の柱は∞(無限)を感じます。
なんだか複雑性を超えたシンプルは
削ぎ落としの代表的な形状でありながら
フラクタルを感じる作品となっています。

『水戸芸術館アートタワー』(1990年竣工)
磯崎新
コチラの作品もブランクーシの作品に影響受けている様に受け取られます✨

日本国内のブランクーシ作品の一覧

1. Sărutul (接吻)
ブリヂストン美術館
http://www.bridgestone-museum.gr.jp

2. Copil dormind (眠る子供)
豊田市美術館
http://www.museum.toyota.aichi.jp

3. Primul țipăt (うぶごえ)
名古屋市美術館
http://www.art-museum.city.nagoya.jp/lang_en.html

4. Tors de bărbat tânăr II (若い男のトルソ II) 
豊田市美術館
http://www.museum.toyota.aichi.jp/home.php

5. Cocoș (雄鶏)
豊田市美術館
http://www.museum.toyota.aichi.jp/home.php

6. Pasăre în spațiu (空間の鳥)
横浜美術館
http://yokohama.art.museum/eng/index.html

7. Pasăre în spațiu (空間の鳥)
滋賀県立近代美術館
http://www.shiga-kinbi.jp/?page_id=8954

8. Mademoiselle Pogany II (ポガニー嬢II)
静岡県立美術館
http://www.spmoa.shizuoka.shizuoka.jp/english/

9. Sărutul (接吻)
箱根彫刻の森美術館
http://www.hakone-oam.or.jp/

10. Muza adormită (眠るミューズ)
川村記念美術館
http://kawamura-museum.dic.co.jp/en/index.html

11. Cocoș (雄鶏)
福岡市美術館
http://www.fukuoka-art-museum.jp/english/index.html

12. Standing Boy (スタンディング ボーイ)
メナード美術館
http://museum.menard.co.jp/english/index.html

13. Nou-născut (新生)
兵庫県立美術館
http://www.artm.pref.hyogo.jp/2002-2008old/eng/home.html

14. Mândrie (プライド)
光るミュージアム
http://h-am.jp/​

アトリエ発見✨

すごく個人的にアトリエって惹かれます!
ワクワクが止まらないのです。笑
3枚ほど添付しておきます♪

コンスタンティン・ブランクーシのアトリエ
コンスタンティン・ブランクーシのアトリエ

パリには、
ブランクーシのアトリエを再現した展示がある。
行ってみたい・・!!

コンスタンティン・ブランクーシのアトリエ

コンスタンティン・ブランクーシ(Constantin Brâncuşi)は、
ルーマニア出身の20世紀を代表する独創的な彫刻家で、
抽象彫刻に決定的な影響を与え、
ミニマル・アートの先駆的作品も多く残しています。
「神のように創造し、王のように指揮を執り、奴隷のように働け」

「芸術家は物質に潜んでいる本性を取り出すべきです」
のような名言・格言を数多く残し、
20世紀の最も重要な彫刻家として国際的に高く評価されています。

まとめ

まだまだ掘り下げられる。。。
ここまで広がるとは思っていなかった事に驚きを隠せない。
美術館の作品群に疲れてしまって
いつも記憶に残りにくい。
けれどこうやって振り返ると
とんでもなく自分の琴線に触れる多くの『美』に
触れることが出来たことに感謝。
いかに普段自分の感覚を無視して生きているか
痛感しました。

なんだか可愛い💗
という感覚から取り上げて
ミニマル・アートの先駆者
のルーツを辿って
現代も多く引き継がれる
削ぎ落としの美
のルーツも見れた気がします。

ブランクーシが残した名言はその時代に生まれた表現ですが
現代の私たちが今感じるそれをどう表現していくかは
それぞれだという部分をおさえつつ
進んでいきましょう✨

最後までご観覧ありがとうございました。
力が入り長文になりましたがお付き合い感謝いたします✨
何か反応がございますと励みになります🌱

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