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新しいギターが欲しくなった ④最終話 購入編

先日、楽器店が建ち並ぶお茶の水に久しぶりに行ってきました。休日は店が混んでゆっくりと試奏ができないので、平日に行ってきました。

大学生の頃は学校が水道橋にあったので頻繁に訪れていたのですが、卒業後は数回しか訪れていませんでした。

今回は現物を見て試奏するのが目的でしたが、欲しいギターはほぼ決まっているし、現金払いではなく分割払いで購入するつもりなので、良いなと思うギターに出会えたら買ってしまうだろうなとは思っていました。

御茶ノ水駅に到着したのは13時頃でした。最初に、以前ギターを購入したことがあるS楽器さんを訪れました。一組の若いカップルが店員さんと話をしていました。

どうやら彼女さんの方が、今使っている安価なギターからグレードの高いギターに買い換えたいようです。彼氏さんはアコースティックギターを10本近く持っているようで、店員さんに対してウンチクを語っていました。

そして彼氏さんが彼女さんに進めていたのが、30万円以上するヤマハのギターでした。

" へぇ~安いギターから、いきなり30万円のギターに乗り換えるんだ!?  しかもヤマハか…。それだけのお金を掛けるなら、Maton か Taylor にすればいいのに。"  と思ってしまいました。
(YAMAHAのギターがダメという事ではありません。)

第一候補のギター (Taylor社の214CS Rosewood) が置いてあったので、試奏をお願いしようとした直前に、そのカップルが別のギターの試奏の依頼してしまいました。話が長そうだったので、諦めて店を出ました。

次に向かったのはK楽器さん。私の他には客はいませんでした。すぐにTaylor 214CS が目に入りました。

"S楽器さんに置いてあった物より木目が綺麗だな。"  と思いながら眺めていると、店員さんが、「Taylorをお探しですか?」と声を掛けてくれました。

試奏をお願いすると直ぐにチューニングをしてシールド (ケーブル) をアンプに繋いでくれました。

早速そのギターを手にしてみると、評判通りネックが細くて握りやすい。そして弾いてみると、音量がある。しかも良い音。うん、素晴らしい。

ちなみにTaylor社のギターは、型番が114、214、314、414…と数字が大きくなるに連れてより高級になっていきます。314から上はアメリカで製造され (214以下はメキシコ製造) 、木の材質もグレードが上がります。本当は314が欲しかったのですが、214より定価で10万円近く高いので断念しました。

試奏しながら店員さんと話をし、他の候補として、K.Yairi と Takamine を考えていると伝えると、Taylor 214CS と似た感じの Takamineのギターを持ってきてくれました。(同価格帯のK.Yairi のギターは置いてなかったようです。)

早速手にとってみると、思わず「おも!」と声に出てしまいました。そうなんです、 Takamineのギターは頑丈なのですが、その分重いのです。

弾いてみると、ネックは細いし、良い音を奏でてくれたのですが、ネックを握った感じがしっくりきませんでした。なので、選ぶならやはりTaylor か K.Yairi かなと思いました。

分割払いも48回までなら無金利だと言うので、"もう買ってしまおうかな?" と思ったのですが、せっかくお茶の水まで来たのだし、S楽器さんや他の楽器店に置いてあるギターも見たかったので、店員さんにお礼を言って店を出ました。

" そろそろS楽器さんの若いカップルは話が終わった頃かな? " と思い、再びS楽器さんへ行きました。

いや、まだいた…

まだ彼氏さんがウンチクを並べてました…。
彼氏さんと店員さんとの会話の切れ目を狙って、店員さんに試奏のお願いをしたら、直ぐに店員さんが来てくれました。すると、カップルは「検討してみます。」と言って帰っていきました。

"おいおい、これだけ長居して買わねーのかよ!" と思いましたが、まぁ日常茶飯のことです。

早速 Taylor 214CS を手にとってみると、 " あれ? K楽器さんにあった物とは握った感覚が違う。何かしっくりこない。木目もちょっと好みと違うな。" と思いました。

ただ、金額がK楽器さんより1万円安いので理由を聞いてみると、暫く展示されたままだったからだそうです。つまり言葉は悪いですが、『売れ残りの新古品』ということです。よく見ると、若干ホコリが付いていて、ピックガードにも試奏による細かな傷が付いていました。

ここでも店員さんに、他の候補として K.Yairi と Takamine  を考えていたけど、他店で Takamineのギターを試奏して重かったので、今は Taylor か K.Yairi の二択で考えていると伝えました。

すると店員さんも 個人的には Takamine はあまり勧めていないと言いました。重いのでライブ疲れしてしまうと。店員さんも K.Yairi はお勧めだけど、現在同価格帯のエレアコは在庫が無いので、生ギターにピックアップを取り付けるのはどうかと提案してくれました。

「う~ん…。」と渋っていると、「小ぶりで弾きやすい物があるから、取り敢えず弾いてみませんか?」と言うので、試しに弾いてみると事にしました。

渡された K.Yairi のギターを弾いてみると、何と弾きやすい! ボディが小さいので抱え込み易いし、ネックが細くて握りやすい。今まで弾いたギターの中で一番弾きやすいかもしれないと感じました。音もとても良いし、良いギターでした。

有名なビックアップを取り付けても Taylor 214CS より安いし、これもありかな?と思いましたが、ただ一点、Taylor 214CS と比べて音の鳴りが小さいのが気になりました。

この店で Taylor か K.Yairi を購入するかの二択の様な雰囲気になってしまったのですが、" いやいや、雰囲気に飲まれてはいけない。 " と思い、店員さんに「済みませんが、店を出て検討してみます。」と言って店を出ました。

外でじっくり考えてみたのですが、やはり気になる点があるなら、止めた方が良いなと思いました。買った後で後悔することになるような気がしたからです。

次にGPさんのアコースティック館に行ってみました。ここにも Taylor 214CS は置いてあり 、木目も綺麗でした。

ですが、先客がいました。若い女性だったのですが、店員さんとは顔見知りのようで、打ち解けた感じで話していました。私が側を通っても店員さんから「いらっしゃいませ。」の言葉も無かったので、何となく縁が無さそうだなと感じました。元々この楽器店で買う予定も無かったので、直ぐに店を出ました。

最後にI楽器さんに入ってみました。店内が狭かったからという訳ではないのですが、何となく雰囲気が馴染めませんでした。もちろん Taylor 214CS はあったのですが、試奏をしてみようかなという気が起きませんでした。K楽器さんにあった物と金額は同じだったし、木目もそれ程変わらなかったので、ここも直ぐに出ました。

その他中古品も見て回りましたが、中古品では私が欲しているTaylor 214CS (正確には Taylor 214CS Rosewood) はありませんでした。あったのはグレードが上の物ばかりでした。

こうして私の腹は決まりました。買うとしたら、気になる点が無かったK楽器さんの Taylor214CS rosewood しかないなと。もう一度だけ弾かせてもらってから決めることにしました。

そして再びK楽器さんを訪ねると、ちょうど先客が帰るところでした。他にはお客さんはいません。 " このタイミングも縁なんだよな。 " と思ってしまいました。

担当者さんは直ぐに気づいて、「あっ先程の方ですね。戻って来てくれたんですね。ありがとうございます。」とにこやかに応対してくれました。

私が「済みません、もう一度だけ 214 を弾かせてもらえますか?」とお願いすると、直ぐに用意してくれました。再び弾いてみると、やはり手にしっくりくる。同じ型番でも1本1本違うなと改めて思いました。

試奏を終えると、今日は買わないという選択肢は既に頭に無く、店員さんに「買います!」と伝えました。こうしてようやくギターを購入する運びとなりました。

『購入した Taylor社の214CS Rosewood』

Taylor社のエントリーモデル。やや小ぶりで抱え込み易く、ネックも細めなので弾きやすいです。

余談ですが、購入してK楽器さんを出る前に担当者さんに名刺をもらいました。名前をみると、名前が『 賢』でした。私の名前が『賢治』なので、これも縁なんだなと思いました。

自宅に持ち帰り、早速弾いてみると、やはり良い。嬉しくてビールで一人祝杯を上げました。

いよいよ明日はバンド練習です。音楽スタジオで初めて音を出します。バンドメンバーにもお披露目です。楽しみ楽しみ。(*^^*)

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