長年のすっきりしない感

「(経済的な)成功は親の財力による」というのが今や全世界の共通認識になっていると思います。本人の才能や努力の度合い、運とかはあまり左右されないと思います。

長年、ずっとすっきりしなかったことがありました。多分、大学1年だか2年の時。社会福祉を専攻していた私ですが、世界各国の貧困の現場なのか、貧困層を支援する施設を見て回るというツアーに誘われました。とんでもない旅費だったのを覚えています。

もちろん、私にはそんな旅費を出せるわけもなく、まあ、出せたとしても行かなかったのですが、行ったクラスメイトがなんか偉くて、行かなかった人は学業不熱心というレッテルを感じました。この件は、本当にずっとすっきりしない感情となり、私は結局、彼らが言う普通の一般企業に就職するきっかけとなりました。

それがすっきりする新聞記事を読みました。

有料記事なので、まあこういうこと。

貧乏で自宅から通える国立大学ということで1浪して一般入試で東大に入った人。でも入ってからAO入試とか推薦で入った人を見てこう感じたそうです。

アルバイトをしていないはずなのに夏休みに「東南アジアを回ってスラム街を見てきた」「アフリカでフィールドワークをしてきた」などと話していて、その上で「貧困問題を解決したい」と高い意識を持っています。この人たちは入学前から「貧困を助ける側」にいるのだと、育った環境の差を痛感します。

私も恵まれていた側なんですが、大学時代は働きました。自分で稼いでいました。正直、大学より全然お金を稼ぐというフィールドのほうがいろいろ学べたし、自分で稼いだお金で海外にレコードを買いにいったり、ライブをみにいったことを全然後悔していません。でも、そんな私は完全にアウトローで、大学では居場所はなかったし、劣等生扱いだったです。それで全然いいんですけどもね。

しかし、そのすっきりしない感が新聞記事を読んですっかりすっきりしました。


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