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なぜ中南米の旅が楽しくなくなってきたのか。

 パタゴニアのエルカラファテに行ったあたりから、中南米の旅への楽しさがなくなってきた。まず、エルカラファテの物価が高すぎた。通常の倍以上の速さで減っていく資金(ドミトリー1泊5000円!)。ニュージーランドと似たような景色だったので、感動も薄れた。早々に切り上げて、上に向かうとするも、ここは南極の近く。3台もの長距離バスと1台の飛行機を乗り継いで、ようやくチリの北部に辿り着いた。ここまでで相当にお金を費やしてしまった。
 また、ブラジルを出てから、ネットに載っているような観光ルートを周っている。それも1つの原因だと思う。事前にネットで見た情報や写真をもとに現地に行って、同じようなものを見る。事前に調べているだけあって、そこまでの感動が生まれない。
自分は旅しているなか、出会う人々に1番魅力を感じるのだと思う。特に、予期せず出会った人々に。メキシコで家に招いてくれた最初の人、キューバの田舎の人の魅力、コロンビアの先住民、アマゾンの船旅で出会った人、ブラジルの沖縄県人、宿で出会って意気投合した旅人など。そして彼らの話に耳を傾けて、違う世界を知る。そして、自分を受け入れて一緒に過ごす人たちがいることで幸せを感じる。最近は観光地巡りと次の場所にすぐ移動しているので、そういった出会いが少なくなっている。
 あとは、植民地時代の街並み、都市、中南米の自然にも見慣れてきたことと、お金の余裕の無さが旅への楽しさをなくしている要因でもあると思う。
 こうした色んな要因が重なって、あと1ヶ月ちょっとで中南米の旅を終えることに決めた。わりと満足してきた。
 観光もしつつ、偶然の出会いがあったらいいなくらいの気持ちで待つ。もちろん「偶然」なので、ゆっくりと流れに身を任せていくしかない。残りはチリ少しとボリビア、ペルー。過度な期待はせず、自分のペースで過ごしていきたい。

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