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[作品紹介] "Musical Massage"/Arban Kitanaka

『Musical Massage』
をBandcampにてリリースしました。聴くマッサージとして作った6つの楽曲集です。

お疲れのみなさま、好事家のみなさま、目を瞑ってどうぞ。

※ 写真は L.A.のVenice Beach です。


[2023.12.17更新]
ここからは、個別楽曲の試聴ができるよう分割してリンクを貼ります。(解説のような短文
を添えて)

M1 Horizon
精神的な危機を、水平線を眺めることで乗り越えた。そんな経験をしたことがある方は、私以外にもきっといらっしゃるでしょう。
穏やかなだけではない、不安と安堵が入り混ざって永遠に続くような波音。目をやることで、その向こうの世界が見えるような見えないような、エクスタシーないしは解脱のような心地になることができる水平線。それらを合わせたような音按摩に。


M2 Footpath
自然物と人工物について思索していたときのアンビエント。ちょうどその折衷的な場所として「人工的な緑道」を歩くことがマイブームになり、日々歩いた時期がある。時間を忘れてさせ、気掛かりを取り除き、目の前の自然と道に集中する。


M3  Haze
うだるような暑さの中、ある庭園を闊歩した。数年前の歴史的文化資産である日本建築や茶室が、豊かな自然に囲まれた地形の中に点在する、異空間のような場。陽炎が見えたときには空間の捩れも感じ、スリリングなひとときに。


M4  Drops
水滴の波紋、これまた不思議と集中力が高まる行為では無いかと思う。そして、水滴の音は柔らかく、瑞々しく、清らかで、懐かしい。毎日耳にする機会はあると思うが、ほとんどの人が耳を傾けない音ではないだろうか。


M5  Nostalgia
郷愁感は、普遍的であるがその対象は人それぞれ。田園風景、河原、住宅街、夕方の駅、学校の廊下、車から見える町、デパート内の喫茶店、スーパーマーケットのおやつ売り場、商店街のふとん屋、古本屋で流れるラジオ、スナックの窓から見えるベロアのソファ、ゲームの中の町、など。ほぼ無限であり、興味深い。


M6  Atrium
人が集うが、目的はそれぞれ。しかし、目的そのものを果たすのではなく、前後時間を過ごす場合が多い。アトリウムは、そんな場所。
ゆえに、空気を多く含んだ空間設計となっているのではないだろうか。空間的余白が、人々の心の余白に接続され、薄くつながることができるのだと思う。

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