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新しいMMT入門を作りたい

 これは縁としかいいようがないのだけど、振り返るとぼくは、MMTという新しい理論が日本圏内にどのように受け入れられ、広がっていくかを丁寧に見てきたことになる。

 この作業に関して、ぼくよりそれをやった人はいないのだ。

 理論の紹介に先鞭をつけたのは今も続くリッキーさんのブログだった。

 間者さんによるレイのブログの紹介があって、あと翻訳サイト「経済学101」(およびその前身の「道草」)の活動は今も続いている。

 自分のMMT活動の開始はいつだろう。

 その「道草」で、2018年2月にモズラーの「SEVEN DEADLY INNOCENT FRAUDS OF ECONOMIC POLICY」のゲリラ翻訳を始めたのが最初らしい。
 2018年12月にレイの入門の部分訳を始めた

 はや6年だ!

 2019年にはそうした資料を集めた日本語情報のリンク集を作った。

 この多くも今はリンク切れになっている。

日本語MMTウォッチャーとしての自分

 その2019年の三月にMMT(現代金融理論)「論」ウオッチング!というブログを始めていた。

 最初のエントリは2019/3/19だ。

 この年の初め、アメリカの下院議員であるAOCがMMTの支持を表明してMMTは一気に「有名」になる。そのときの高揚感を覚えている。

 この記事の翻訳を「道草」にアップしたものだ(インターネットアーカイブ)。

 しかし、その後の日本への紹介されぶりが、ぼくにはとても「変」なものに見えていた。

 2019年の8月に出版された、レイの「入門」の翻訳本がめちゃくちゃだったのだ。

 あまりにひどいので何とかしようとした痕跡がここなどに(note にもある)。

 まあ、ぼくはそういう差異に「敏感」な方ではあるのだろう。

 「MMT(現代金融理論)「論」ウオッチング!」は軽い気持ちで始めたけれど、「変」な記事や本がどんどんでてきて、とても収集がつかないものになっていく。

 ところが幸いと言うか、その結果、今に至るまでぼくは誰よりも「日本語空間におけるMMTの受容のされ方」を、一般的なものから学術分野に至るまでよく見てきたことになる。
 日本語の関連論文はおそらく9割見ている。

 このことに関してぼくよりエネルギーを使ってきた人はほかにいるはずがない(笑

日本語圏へのMMT紹介者としての自分

 ここ note とアメブロで思いつきを書き連ねてきたのだけど、やっぱり入門的なものを残しておきたい衝動にかられる。

 そういうことはやっていなかった。
 いや、2019年ににやろうとした(ウオッチングブログの中で)ときは力不足であり、やはりかなり理解不足でもあった。

 いま、ロールモデルは、岡田靖さんだ。

 2000年ごろ、ぼくは彼のネット活動に影響を受けてマクロ経済学、中でも金融政策の議論の面白さ、奥深さを知り、導かれて、ハマってしまって今に至る。

 気付けば今のぼくは、当時の彼の年齢をだいぶ超えてしまい焦りのようなものを感じてしまう。

 というわけで、他人の紹介にケチをつけるのではなく、現代の日本人、たとえばぼくの子供にも理解できるような、それでいてちゃんとしている(ここが大事)MMTを語っていく活動もしっかり始めようと思う。

 岡田さんは根本的に間違っていた。
 それはどのようなことなのか。なぜそうなったのか。
 
 これを語るのが、ぼくにできる彼への最大の恩返しになるだろう。

 頼もしい人が現れてくれた。
 諸星さんの粘り強さは見てきたつもりだ。

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