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「同郷」のつながり

人と人との関係性や距離感を縮める第一歩は「共通事項」だろう。
仕事や趣味、好きなものなどのたわいのない話をする中で、一致する部分が少しでもあれば、そこから一気に心理的な距離が縮まっていくことがある。
仕事での取引先との商談でもそうだし、社内の先輩や後輩に対しても同様だ。

お互い会って間もないのに、気づけば古くからの友人のような関係になる。
そんなパターンはなかなかないものの、そこそこ距離が縮まれば緊張もさほどしなくなり、気兼ねなく楽しく話すことができるから不思議だ。

ところで直近、出身高校が同じ方とお会いすることがあった。
過去、同郷の方と出合ったことがなかったこともあり「果たして距離が縮まるのか、、?」と探り探りだったのだが、実際お話をしてみると、個人的には過去1番ともいえるほど、短時間で一気に距離が縮まったように思う。

ということで今回は、同郷の方との出合いにまつわるお話。

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仕事をなんとか切り上げ参加した交流会は、出身のまちの「仕事」をテーマにしたもの。市が主催し、その市にゆかりがある2名のゲストを呼んでのトーク&交流イベントだった。

そのゲストの1人は個人的にもかなり関心のあるサービスを開発・運営されており、ぜひお話を伺いたいと思った。幸いにもトーク後の懇親会で直接お話する場があったのだが、名札に書かれた「まちとの関係性」を見ると、なんと僕の出身高校の先輩だった。

先輩といっても16年ほど上ではあるので、直接在籍期間が重なっているわけではない。しかしながら、同じ高校出身というのは年次が離れていても共通する話題が多い。例えば体育の時間に毎回冒頭走る「周回走」や3年間毎年行う登山、3年時に数回に分けて走りきる「卒ロン(卒業ロング」などのイベントは辛さやしんどさなど共感する部分も多く(僕は陸上部だったため、しんどさはまた別の観点だったが)、「実は僕も○〇高校の〇回生なんです!」と伝えてからの会話は、あまり緊張することもなく、すらすらと気兼ねなくお話することができた。

また、その先輩は同窓会や高校のOB会、市主催のイベントなど幅広く参加されているらしく、そこで出会った「おもしろい」方の情報についても教えてくださった。地元の市役所に来年入庁する学生と偶然つながり、「彼は地元を変える」と確信しているエピソードを聞くと、その方ともぜひお話をしてみたくなった。不特定多数が参加するOB会についても、1人での参加は少し気が引けていたのではあるが、1人参加が多く皆フレンドリーであることも教えていただいた。ちょっとハードルがあるな、、と思っていたのだが、それならぜひ次回は、勇気を出して参加してみようと思う。

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これまでにもよく、同郷のつながりについて耳にすることはあった。例えば有名どころだと、「慶応のOBのつながりは強い」という話は聞いていたが、自分が経験したこともなく、正直あまりピンとこなかった自分がいた。また、「○○県人会」という組織もちらほら見るが、同じ県出身だからといってなぜそこまで距離が縮まるのか、こちらもあまりピンときていなかった。

ただ、今回の先輩との出会いを通し、少なくとも高校の場合はその意味が分かった気がする。同じ時期ではなくとも、その場でともに過ごし、ともに苦楽を経験した期間が長いからこそ、通じる部分がお互いにあるのだろうか。
共通の趣味とも、同じ部活とも、また違った関係性の深まりが、そこにはあった。

次はどんな「同郷の方」と出合えるのだろうか。
その時を楽しみにしつつ、同郷のつながりに感謝したい。

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