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クラスメイトモブまとめ

ワンダーランズ×ショウタイム(以下ワンダショ)のユニットストーリー5話に出てくるクラスメイ ト(モブ)が非常によい立ち位置にいるのでまとめる。(以降はワンダショのユニットストーリー5話のネタバレ・スクショを含みます。ご注意ください)

※フジョシの戯言です


わんだほ~い(正気を失う音)


まず、「5話に出てくるクラスメイト」(以下クラスメイトモブ)とは一体誰を指すかというと、5話冒頭で天馬司と会話する生徒のことである。台詞は6つ。
微々たる情報を与えるモブでしかないが、この6つの台詞で私の胸の内にさまざまな感情が発生しているので、台詞を引用しながら言及していきたいと思う。


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クラスメイト「よう司! フェニックスワンダーランドで働いてきたんだろ? バイト初日はどうだったんだ?」

これがクラスメイトモブの第一声である。

ここで注目したいのは「よう司!」という気さくな呼びかけだ。

そう。

こいつ、天馬司のこと、名前呼び捨てじゃねえか……。

後の台詞のインパクトが(個人的に)強すぎて、最初見逃していたんだが、下記の画像にまとめたように、今のところ天馬司の名前を呼び捨てする唯一の男なのだ、奴は。(女性だと寧々ちゃん が名前呼び捨てです)

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そしてこのクラスメイト、天馬司から話しかけて答えたのではなく、自発的に天馬司に話しかけている。普通に友達じゃん……。

あと、「フェニックスワンダーランド」のバイト「初日」と言っているので、天馬司がフェニックスワンダーランドのバイト面接に行ったことを知っているんだよな。ただバイトの面接に行くというところから踏み込んで、どこの面接なのかも知っている。天馬司のスターになりたいという夢において、フェニックスワンダーランドのバイトは重要なものだと思うので、そこのバイト面接を受けると周りに話すのは違和感ないが、ようするに彼は天馬司がフェニックスワンダーランドでえむと出会う以前/以後を知っているということになる。
天馬司のストーリーのスタートはえむと出会うことと言っていいだろうから、彼は天馬司のセカイがはじまる前とはじまった後を知っている存在なのだ。

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続きの会話を見ていこう。

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クラスメイト「は? またなんかの芝居の話か?」

ここで「は?」と返すクラスメイトモブ、めちゃくちゃ好きなんだけど。本当に好きなんだけど。この台詞を見た瞬間に、「ああ、天馬司、なんていいモブを連れてきたんだ……」という気持ちになった。
いやはや、(未来の)スーパースターになんて口を利いているんだお前は……。
とても言語化するのが難しいのだが、この「は?」から、天馬司に対する近寄りがたさは感じず、いつもは普通に接している気安さを感じる。
一歌たちに若干引かれているように、言動がところどころ危うい彼ではあるが、 普通に学校生活を送って、普通に友達と会話していたと思うと個人的にはぐっとくるものがある。正気だ。
それと個人的にはここで「芝居」と言っているのがgood choice。ミュージカルでもショーでもなく芝居。ミュージカルも一般の演劇もごっちゃになっているタイプなのだろう。天馬司と気安く喋っていながら、おそらく彼の好きなものに対してあまり丁寧な解釈はしていないのだろう。

その油断がお前の驕りだ……。

ただ、仕方がないのだ。きっとこのクラスメイトと天馬司は、似たものが被ったから仲良くなった、というわけではないのだ(と、会話の雰囲気からして思う)。クラスメイトという前提があって、仲良くなったに違いない。

そして天馬司はちょっと変わった「変人」だ。見ているだけで面白いだろうし、飽きない。だから、天馬司の好きなものに関して精度の高い解析は必要ない。それでいいのだ、それでも友達という関係は成り立つのだ。

成り立つ、はずなのだ。


さて、天馬司とクラスメイトの会話はまだ続く。

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クラスメイト「……お前、いよいよおかしくなったか?」
天馬司「いよいよとはなんだ! オレはいつも正気だ!」

「多分似たような会話を何回かしているんだろうな。無理だ。
そして私は下記のnote記事で語っているように、天馬司の、ああみえて現実主義なところ、正気なところが大大大好きなので、「オレは正気だ!」に死んだ。無駄なく死んだ。あまりにダイレクトに急所を刺された。どうして……どうしてそんな台詞を……。
なかつを知るフォロワーに例えて言うなら、FGO2部5章オリュンポスの13節で、ダストン(カルデア技師)が、「感傷的」という言葉を使ったくらいのダイレクトアタックである。
「オレはおかしくないぞ!」でも、「失礼な奴だな!」でも成り立つといえば成り立つのに、ここで「正気」という単語を出されて私は……高校2年生が日常会話で「正気」と使いますか?

もしかすると、アクアパッツァと生姜焼きが好きな高校2年生は使うのかもしれない。リサーチ不足です。

(正気と社会性を犠牲にしたこじらせnote、よければ読んでね。いい加減うるさいと言われそうだけど、自分で気に入ってるから何度も載せる)

天馬司から「正気」という言葉を引き出したクラスメイトには、私は一生頭が上がらない。本当にありがとう。あなたが存在してくれてよかった。私はいつでも、天馬司が「正気」と言うボイスを聞くことができる。ありがとう。大衆や世を恨んだときは、この「正気」ボイスを糧とすることにします。合法「正気」。サンキュー。


続けよう。(個人的に)衝撃の「正気」台詞のあと、クラスメイトは重要な役割を担うことになる。

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クラスメイト「神代類……って言ったかな。 最近隣のクラスに転入してきたやつ」

天馬司に神代類の情報を与えるクラスメイトモブ。そう、天馬司はクラスメイトモブの言葉で神代類のことを知るのだ。あまりに日常の色をしていた日々を変えてしまう情報を渡すのは、その日常のなかで天馬司に接していた彼自身なのである。
大事な仲間を見つけ、夢の意味を思い出し、セカイの始まりに向かうこととなる彼の背中を押したのはこのクラスメイトモブだと言っても過言ではないだろう(過言だ)。

一般的に、高校生にとって「世界」の大部分は「学校」で構成されているだろう。(勿論、その外にも世界や繋がりはある。ボーカロイドも誰かを「学校」の外の世界につなげる役割を果たしていただろう。だから、プロセカの登場人物たちが学校外の世界をもつのは当たり前だ。なおレオニはセカイですら「教室」という学校の範囲に収まっているが…)
しかしワンダショのストーリーは結局のところ、天馬司が学校の外に「世界」をもつ物語である。そのきっかけとなったのが、おそらく「学校」という世界のなかで最も普遍的な交友関係である「友達」であったクラスメイトモブだというのが切ない。


彼の世界はいつまでも学校の外に広がらない。なぜなら彼は天馬司の「クラスメイト」として役割を与えられた人間(モブ)であるからだ。彼は教室から出ない。天馬司は教室を出ていく。そしてワンダーステージの上でショーをする。神代類、草薙寧々、鳳えむという「仲間」とともに。

彼の世界はいつまでも学校の外に広がらない。だから、彼の交友関係は、「学校」のなかで完結するものだろう。私だって、高校のときの交友関係は「学校」のなかでほとんど完結していた。高校の外に小学校や中学校の友達がいたとはいえ、それらも「学校」で出来た友達には違いない。
しかし、えむと出会い、神代類の存在を知り、寧々とショーに出演することを決めた天馬司の仲間は、学校の外にあった。大切な仲間を学校の外で見つけた。

彼はショーの仲間たちに勝てない。

ステージの上に立つ天馬司と、かろうじて客席に座ることはできるかもしれないクラスメイト。その距離がそれ以上近づくことは絶対にない。

と、考えると、私は彼のことがほんの少し愛しく思うのですよ。

いつか「天馬司のファンなんだ」と言えるクラスメイトがいるといいですね。

そういうフジョシの戯れ言でした。

2020.10.20 なかつ

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