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演劇を通して知る、わずかだけど確かな自分の変化

名前の通り、本業は全く違うのですが社会人劇団に所属し、今まで3回公演に携わっています。うち2回はキャストとして、1回は音響スタッフとして。

元々、高校時代演劇部に所属をしていて、演劇についてなーんにも知らない!ってわけではないのですが…。

リトライしてみて、自分の"演劇の捉え方"が確かに変わっているなぁと感じることが多々あります。

その一つとして、裏方を楽しめるようになったということ。

正直な話、高校時代はキャストに選ばれないとすごく落ち込んだし、選ばれた子達が羨ましくて、どうにも裏方の仕事に打ち込めなかったんですよね。自分なりに、部員として所属しているからにはと頑張っていたつもりなのですが、それも空回ったりと…ぶっちゃけ、どんどん自信を失っていく3年間でした。

(今考えると、元々裏方志望だったり、同じくキャスト志望でオーディションに落ち悔しさを噛み締めながら、しかしそれならばと吹っ切って本気で裏方に力を注ぎ舞台を造り上げていた当時の同期には、申し訳ない限りです。)

ですが、蓮に入って初めて、音響スタッフを任されて知りました。

裏方って、楽しい。

キャストたちが努力して作り上げた芝居を乗せるための、舞台上の異世界の作り手。物語全てを把握し、神の視点から彩りを添える、縁の下の力持ち。そう捉えると、とても魅力的に思えたんです。

どんなにおいしいお料理だって盛り付けが貧相なら見た目のおいしさが激減しますし、逆にどんなに立派なお皿だって乗ってくれるお料理がなければ無用の長物ですよね。

キャストと裏方って、きっと同じ関係。

そして私は、おいしい料理をよりおいしく見せるための盛り付けを担ったわけです。


人生初の挑戦であり、元々の怠けぐせや飲み込みの悪さ、要領の悪さも手伝って、自分もキャストも座長も満足のいく盛り付けをできたかというと…。

100点満点とはいかずとも、及第点には届いたと思っています(自分に甘い)

ただそれは、100点満点を叩き出すため、お客様の冷たい熱視線に灼かれながら、どんなトラブルが起きようと自分達で立て直して80分をひた走るしかないキャストたちに対し、不誠実な出来だったのではないかと、自分の不甲斐なさに奥歯を噛む気持ちが残ったのも確か。

しかし、この気持ちを高校時代の自分は抱いただろうか?

初めて、本腰入れて"裏方仕事"に向き合ったからこそ、自分の出来の悪さに歯噛みするのではないか。後悔しない向き合い方ができるのが一番だが、後悔もできないような向き合い方はしなかった、その証左ではないか。

そう考えていくと、私裏方頑張れるんだ。一生懸命になれるんだ。キャストじゃない演劇への関わり方も、楽しむことができるんだ。という気付きに繋がっていったわけです。

実際音源をいじりながら、ああでもないこうでもないと編集を繰り返す作業は楽しかったし、音楽に合わせ進行するシーンで、シーンの盛り上がりと曲の盛り上がりがピッタリと合ったときの高揚感は、キャストで出演してるとき以上だったかもしれません。

"異世界の作り手"という最初の捉え方が、こうも裏方を楽しくする…できれば、高校時代に気付きたかったものです笑

だから、高校時代の私には…

おーい!大丈夫!!メインキャストどころか主演をもらえる日も、裏方を楽しいと思える日も来るぞ!!クサクサしてても凹んでもいいさ!!けど、演劇が好きだってことは忘れんな!!忘れなかったら、8年後に弁天さまが微笑んでくれっからよ!!頑張れよ!!

と、声をかけてあげたいですね。それから、ふて腐れてるより笑ってる方がカワイイぞ♪(自画自賛)

それして何より…

もしも高校同期が縁あって公演を観に来てくれたら、当時の分まで感謝と尊敬を持って、お出迎えしろよ

とも。

以上、

~8年のブランク明け一発目がまさか初主演という衝撃的幕開けから

メインキャストと裏方を経て演劇観が確かに変化した話~

でした!

…裏方って、私にとってはキャストやってるとき以上に、上演中一瞬たりとて気を抜けず、タスクも多く、終わったときの"張ってた糸が緩んだ感覚"が倍でした…笑

また、拙く自信の無い人生初音響・Natsuを引っ張ってくれた座長とキャスト陣、スタッフ、劇場スタッフの皆様に深い感謝を覚えました。

故に、次からキャストをやるときは裏方さんにもっともっと感謝と敬意を払って稽古に励もうと思いましたし、今度裏方を任せてもらえるときは、裏方として成長した姿を見せて、キャストに頼ってもらえるよう頑張ろう!と思いました。

…でもやっぱり、キャストをメインで

やりたいな☆(強欲)

小さくていいとは言いませんが、大きくなくていい…

おいしい役が欲しい☆(芸人魂)




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